“「これだからDNA由来の生物学的淘汰ってやつは」”

 シロー・サリバ・スロークが放り出されたのは全方位宇宙<そら>の虚無空間!?

 遭難して一ヶ月、彼は彼が乗る小型船【デカン号】の中で今にも息絶えようとしていた。満身創痍の機体と彼は、文字通り命を懸けた最後の賭けに出る。

 減り続ける酸素と体力、刻一刻と迫るタイムリミットの中で、彼の思考は焦げるほどに火花を散らし回転する!

 手に汗握る船内活劇で幕を開けるのは、超空間航行で繋がった汎世界からの鎖国を目論む策謀と、それに巻き込まれた旅人の冒険の物語。

 古代の旧王朝に眠りし巨大外骨格のコックピットに搭乗した時、伝説を巡る物語が目を覚ます――。

 愛すべき作業補助知能でんたくと共に、シローは広い広い宇宙を翔る。

 圧倒的な描写力と透徹した文体によって織り成される、ハイセンス・サイエンス・フィクション!

 とてもかなり面白いです。