美しい魔女の魔術によってタロットカードの愚者になってしまった話。

てとす

No - 00 -

      【プロローグ】


 とある若者がいた、

短髪金髪のレリックは20前後ながらもどこかあどけなさのあるクリッとした目と丸くて小さい可愛らしい輪郭とは

裏腹に極悪ないたづらずきな青年であり、

常日頃から村の人たちをからかっていたようだが、今度ばかりは度が過ぎた。


 かくいうのも彼はこともあろうに若くて美しい《魔女》の杖を奪ってしまったのだ。


彼は魔女から報復の魔術によって

魔女に魔術を掛けられたこと以外の

記憶や知識、愛、感情、

それらすべてを失いタロットカードの愚者

になった。


     【愚者の旅-1】


チュンチュンッ・・・

「なんだか眩しいな・・・。」


ふと外をみるとタロットカードの世界が広がっていた。


今の彼には、空に太陽が輝く状況と、魔女の杖がグラマラスな娼婦の女体を彷彿とさせる形でそれが心をムラムラさせるものであることしか理解できなかったが、


レリック自身を取り戻すために、

魔女の杖を返す旅に出る決意をし、

股間熱くなりながら太陽の方向に歩きだすのだった・・。


       【エピローグ】


-無限の可能性、自由を司る愚者-


彼は口癖のように、

『挑戦することなくして成功と失敗の両方ともは得られない。』と言い放つ


そんな彼には、人々が思考を張り巡らせ過ぎて行き詰まっているように感じられる。


しかしながら、そのセリフは

ときに危なっかしくもあり、

未熟であれば失敗することもあるだろう。


それでも彼は挑戦をしないことが一番の失敗であると感じ、

なによりも一度挑戦してみることが大切だと

信じていた。


いや、いまはそれしか出来なかったからかもしれない...。














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美しい魔女の魔術によってタロットカードの愚者になってしまった話。 てとす @Tetosu

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