きらめく星と青い鳥

――「この子のためなら、きらめく星も青い鳥も捕まえられる」

　深瀬奈都(ふかせなつ/23歳)は16歳のとき、当時付き合っていた年上の恋人・徹(とおる)との間に子どもができて結婚。夫と子どもと幸せな家庭を築けると思っていた奈都だったが、結婚してから夫の態度は激変し、奈都を精神的・身体的に抑圧しはじめる。いつしか奈都は夫の顔色を伺い生きるようになる。
　ある日、奈都は、息子・遙(はるか)の成長に合わせて生活にさらなる余裕をもたせるためにパートに出たいと徹に申し出ると、それが彼の逆鱗に触れてしまう。

　遙や実の両親の助けにより、奈都は徹の元から遙と共に逃げ出す。徹との離婚も成立し、奈都は生まれ育った地元で新しい人生をスタートさせる。そこで再会したのは、中学時代の先輩・橘雪斗だった――。