第2話 日常

なんて、、、どこの小説家だよ、、はっず、、、


愛は自分を鼻で笑いながら時計を見ると午前1時になりかけていた。

「わっ!もうこんな時間⁈睡眠時間削れちゃうじゃん!」

慌てて便箋をノートに挟み閉じ、明日の支度をして部屋の電気を消す。


———夢の中は何も考えないで済むから、このままずっと寝てたいな、、、


うとうと考えながら今日も眠りにつく。


——————————————————————————————————————

「愛―――!!!起きなさ――ーーい!!!」

「ふあぁぁ、、、ねっむい、、、」

母のアラームであくびをしながら起きたのが朝の7:30。

「やっっっつつつつつばぁあああああ!!!!!!!」

大急ぎで着替えて髪を結い、朝ご飯をかきこみ、歯を磨いて家を飛び出す。

走り出した矢先、大きな壁にぶつかった。

正確には大きな”人”なのだが、、、

「いった~、、、って和兄!」

「今日もぎりぎりだな、俺も大学行くついでに横乗るか?」

そう言って和真は助手席に愛を乗せる。

和真は目の前の家に住む大学2年生の幼馴染である。

一人っ子の愛にとっては実兄みたいな人だ。

幼いころから後ろを追いかけて一緒に遊んでもらった仲だ。

「和兄は今日何時まで大学なの?」

「12時半」

早くね?!と驚いてずるいなどと文句を言っている愛に対して、

頭をくしゃくしゃに撫でながら笑って、でもこの後バイトだと

他愛もない話をしながら愛の高校まで送る。

「ありがとね!めっちゃ助かった!」

「今日何時に学校終わるん?」

お礼を言い、校内に向かおうとした愛に聞く。

「5、6時に終わると思う」

「わかった、迎えに来るわ」

そういうと愛は満面の笑みで待ってるといい教室に向かった。

その姿を見送り、和真も大学に向かった。


「なんか今日いいことあったん?」

可愛くおっとりしている美咲がこっちをうかがう。

心当たりがない。なんでと聞くと、顔がなんかゆるいと謎なことを言われたが、

ほんとに心当たりがない。

そう言っているのにやにやこっちを見てせまってくる。

「ほんとになんもないんだって―――!!!!」


朝のチャイムと同時に私の心の叫びで今日も学校が始まった。


——————————————————————————————————————

「おー!和真ー!今日結構ぎりぎりだな!いっつも8時には大学に来てるのに珍し」

少し肩で息をしながら席に着き準備し始めた和真に啓介に言われ、

「確かにな」なんて適当に返事をして流す。

「あ、もしかして女?俺にも「授業始まるぞ」

終わらない会話を強引に終わらせ授業に切り替えた。


講義が終わり、片付け移動準備をする。

「で、結局遅れた理由は何だよ~、教えろよ~」

啓介が延々に付きまとって聞いてくる。

最初はのらりくらりとかわしてたものの流石にイライラはする。

わざとらしく長めに溜息をつく。

「ちょっと妹を送ってったんだよ」

「あれ?かずって一人っ子だよな?」

半分ほんとで半分嘘。

いけると思ってたんだが、現実はそう簡単じゃないらしい。

「はぁ、、、近所の妹を高校まで送ってた」

答えたのになにも返事がなく視線を少しやると、にやにやした顔でこっちを見ていた。

うわぁ、、、、めんどくせぇ、、、

「ひどいぞ!マブダチにそんなこと言うなんて!」

「あ、声に出てた?すまんすまん」

もろ出てたわ!そんなこんなで話しながら次の講義室に入り、講義が始まった。

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人生パレット むねかた @munekataminori

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