第13話 ~大切に思えること~
自宅の北の方にある高校の3年生は、夏休み以降は自由登校になるという。
僕が人生初めて授業をサボった日以来、あの彼に会うことは叶わなかった。
「彼は将来、きっと、いや、間違いなく立派なお医者様になっている」
と、高校1年生の最後の日、神の飲み物を口にしながらつぶやいた。
「名前すら知らないけどね」
彼が名乗らなかった選択、僕が聞かなった選択、
こんな曖昧模糊な関係になったことも、後悔ではなくて、彼や、彼の患者さんたちの未来の幸せのための他愛もない大切な選択であったと、今ならそう信じることができる。
合わせ鏡 シーズン3 ブライトさん @BrightSun
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