第4話

面接官が履歴書に目を通す。


「桜田桜子さん、ね。志望動機は復讐?」


「はい。私は子供の頃に父をワールモーノにさらわれました。だから絶対に奴らを、」


「早速ですけど口で出来るかな?」


「え?」


「エレクトピンク志望ですよね。まぁ、危険が伴うコトもあるわけですよ。敵に捕まったりしたらそれなりに。ねぇ。レイプ?とかされたり。」


「・・・。」


「敵を油断させる為に、敵を悦ばせるテクニックとか必須なわけで。」


「でき・・・ます。」


「今ここで?」


「・・・ハイ。」




* * *




「はい。結構です。」


面接官が桜子の後頭部を優しく撫でる。


ハンカチで口元を拭いながら立ち上がる桜子。


「ここは使える?使えない?」


面接官が桜子の腰を指さす。


「使え、ます・・・。」


「じゃ、こちらへ。」


桜子のすぐ後ろに「B応接室」と書かれたドアがある。


面接官がドアを開けると裸の女性が床にしゃがみ込んで泣いていた。


「まだいたのか。もう終わったんだから帰りなさい。」


女性の衣服を部屋の外に投げ、強引に手首を引っ張り追い出す。


B応接室に二人きりになる面接官と桜子。


狭い部屋にはベッドが一つあるだけ。


(ベッドのBなんだ・・・)


無言で服を脱ぐ二人。


衣擦れの音だけが部屋に響いた。




* * *



息を切らしながら身支度を整える面接官。


ベッドの上では一糸纏わぬ姿で桜子が息を荒げている。


その身体はいまだにビクン、ビクンと快感に震えている。


「少し休んでいきなさい。桃田モモ。」


驚いて上体を起こす桜子。


「君が新しいピンクだ。おめでとう。」


(私の新しい名前・・・。桃田モモ。)


桜子を残して部屋を出る面接官。


喫煙所で他の面接官と話をする。


「ああ、桜田桜子に決まりだ。ルックスいいしスタイルもいい。感度もナカナカだった。あれなら他のメンバーも悦ぶだろう。いいんだよ。弱くったって。主な仕事はメンバーの性欲処理なんだから。」


「それにしてもまたまたメンバーチェンジですか。ピンクばっかり。今までのピンクはどこ行っちゃったんでしょうね?」


「さぁ、敵に捕まってオモチャにされてるんじゃねーのか?」



* * *



「ようこそ、ワールモーノ本部へ。」


戦闘デビュー初日に敵に捕まった桃田モモは、拷問台で全裸のまま大の字に磔にされていた。


声の主は敵の首領ワルワルキングである。


「とりあえず君の身体の奥に挨拶させてもらおうか。」




* * *



ゆっくりと相手の身体からイチモツを抜くワルワルキング。


樽から栓を抜いたように、中から白いモノが流れてくる。


それをイチモツで中に押し戻す。


端正な顔立ち、均整の取れた身体、桃田モモはワルワルキングに取って、どストライクの女だった。


六分勃ちのモノをムリヤリ中に入れ腰を動かし始めるとみるみるうちに膨張してくる。


薄っすらと瞳に涙を浮かべ歯を食いしばりそっぽを向くモモ。


その態度がまたそそるのだ。




* * *




"下準備"を部下に任せて自室に戻ったワルワルキング。


執務机の引き出しから1枚の写真を取り出す。


ワルワルキングが若かりし頃に別れた実の子の写真である。


幼稚園に上がった時に撮ったもので胸に「桜田桜子」の名札がついている。


(あぁ、桜子よ。お前は今どこにいるんだい?)




下級戦闘員に正常位でいかされるモモ。




(地面に這いつくばり蟻の観察をしていたね。)




四つん這いで下級戦闘員に上下の口を犯されるモモ。




(ご飯を口いっぱいに頬張って微笑んでいたね。)




口いっぱいに射精されて喘ぐモモ。




(牧場で馬に乗ったね。)




騎乗位で嬌声をあげるモモ。




(過去を振り返るのはよそう。こんな時は性欲を満たすに限る。)




* * *



モモの前に戻ってきたワルワルキング。


「整ったか?」


「はっ。整っております!


"下準備"が整う、とは感度が10倍になる薬を使いながら女が絶頂に達する直前まで犯し続けることである。(但し中出しだけは禁止)


フッと性器に息を吹きかける。


「あっーーーーー!」


内腿をギュッと握る。


「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!」


性器がヒクヒクと震えている。


これでいきり勃ったモノをぶち込んだ日には女は壊れる。


ここにさらってきた10人以上の歴代ピンク達は例外なく壊れてセックス奴隷になった。


既に濡れまくって男を受け入れる準備の整ったモモの入り口に一気にのめり込ませる。


身体をのけぞらせて淫猥な声を上げ続けるモモ。


その魅力的な声だけで危うくいかされそうになる。


(もったいない。)


適当に愉しんでからいつものように下級戦闘員に与えようと思っていたが、考えを改める。


(この女には俺の子を産ませよう。10~20年かけて何人も何人も産ませ続けよう。よく見るとこの女の顔には桜子の面影を感じる。生きていれば同い年くらいだろうか。ここで逢ったのも何かの縁だ。)


悔しさ、恥ずかしさ、気持ちよさの合わさった複雑な表情のモモの顔を撫でる。


そこには勇ましい美少女戦士の面影はない。


いま目の前にいるのはワルワルキングの美少女新妻である。


不意に我が子と焼肉屋へ行った時の思い出がフラッシュバックする。


* * *


「桜子はどの部位が好きなんだい?」


「ハラミ!」


* * *


「孕め!」


思い出をかき消すように腰を突き動かすワルワルキング。


意志とは裏腹にイチモツを味わい続けるモモの最奥部に欲望のありったけをぶちまける。


(・・・もん!来てくれるもん!メンバーのみんなは私を心配して探してくれているに違いない。アンタ達なんかみんなやっつけてくれるんだから!)


かろうじて正気を保つモモ。


(そう!みんながいる!私にはみんながいるんだから!)




* * *




「ハァ、ハァ、き、君凄いね。凄いよ。俺達をこんなにしちゃってさ。」


悶絶するブルー、レッドも足腰が立たない。


「今日から君が新しいピンクだ。歓迎するよ。僕たちと一緒に戦ってくれ。」


「ありがとうございます。一生懸命頑張りま~す。」


(あ、しまった。また安請け合いしてしまった。)


黒噛魅サラは後悔していた。


(どうしよう、今更『わたし、ワールモーノの女幹部です』とか言いにくい状況なんですけど・・・。ま、いっか。)

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女幹部はつらいよ 兼穂しい @KanehoShii

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