ここまでの総括(古野ジョン)
このインタビュー集に興味を持っていただいた読者の方、誠にありがとうございます。また、ご協力いただいた作家の皆様にも深く感謝申し上げます。当初は思いつきのような形で始まった企画ですが、多くの作家さんにお手伝いいただき、良い作品になったと感じています。
さて、早くも十八人もの作家さんにご回答いただいたわけですが、僭越ながらここで一度皆様の回答を総括させていただきたいと思います。各作家さんに共通していること、あるいは異なっていること、その両方が存在しており、それらをまとめることで何かに繋がればと考えたからです。
1.Webに小説を投稿するようになったきっかけを教えてください。
細部は異なれど、この質問に対する回答の基本的な部分は共通していたように思われます。やはり「面白いものを読んで/観て自分も創作したくなった」という回答が多かったようです。アニメ、漫画、Web小説といった媒体から刺激を受け、創作欲が湧いたということでしょうか。その他には「暇になったから」といった理由も見られました。こちらもWeb小説を書く理由としてよく聞くものだと思います。
2.執筆にはどのようなソフト・ツールを使っていますか?
この質問については回答が割れたなと感じています。カクヨム等の投稿サイトに直接打ち込む方や、Wordや一太郎といったワープロソフトを使う方、Nolaなどのツールを使う方などいろいろな方がいらっしゃるようです。変わり種ではVSCodeを使っていたという方も。いずれにせよ、そこまで執筆ツールに偏りは見られないようです。
3.小説を書く際、プロットは作成しますか? 作る場合、どれくらいの粒度ですか?
意外だったのはこの質問です。書籍化経験のある作家さんでも「プロットは作成しない」派の方が多かったようですね。「そんなものはない」と一刀両断された回答者すらいらっしゃいます。ただ全く何も作らないで本文執筆に臨む方も少ないようで、最低限のあらすじやキャラ設定を起こすと回答された方もいらっしゃいました。
4.平日、休日のタイムスケジュールをそれぞれ教えてください。
はっきり決まってない、という回答もありましたが、多くの方が本業のあとにきっちりと時間をとって執筆されているようです。メリハリをつけて、執筆の際には小説に集中しているということでしょうか。酔っぱらって電車を乗り過ごすと回答された方についてはいろいろと心配になります。
5.スランプに陥ったことはありますか? また、それを解消するのにしたことはありますか?
まず「スランプになったことがない」と回答された方がいて驚きました。創作者にはつきものとされてはいますが、必ずしもそうではないのかもしれません。一方、スランプに陥ったことのある方は自分なりの解消方法を(実際に解消するかは別として)持ち合わせているようです。執筆以外に気をそらしたり、インプットしてみたりといった手段が多いように思われました。
6.影響を受けたコンテンツ(小説・漫画・アニメ・映画など)やキャラクターを教えてください。
これはまさに人それぞれといった感じで、読んでいて面白い質問だったのではないでしょうか。小説書きだから小説から影響を受けて……というわけではなく、様々なコンテンツで感性を磨かれた方が多いようです。回答が作風と一致しない方もいて、意外な印象を持たれた読者の方もいることでしょう。そして謎のサモンナイト人気。なんで?
7.主な執筆ジャンルは何ですか? そのジャンルの小説を書くにあたり、意識していることはなんですか?
同じ執筆ジャンルでもいろいろな回答がありました。キャラの魅力を重視する方、読者の感じ方を意識する方、インプットを大切にする方など、いずれにしてもそれぞれの作者さんに確固たる考えがあることが窺えます。小説を書かれる方にとっては一番興味深い質問だったかもしれません。
8.何フェチですか?
ある意味一番回答が割れた質問です。「うさぎ」から「クーデレお姉さん」まで幅広い回答がありました。個人的には「後ろ姿」というのがお気に入りです。他には「文章」について熱く語った回答もありました。ある意味一番作家らしい回答……なのかもしれません。「尻尾が好き」という作品の中身と合致する回答も。
9.好きなブランドは何ですか?
各作者さんのファンにとって最も気になる質問かもしれません。回答によっては人となりがありありと浮かんでくるようで、読んでいて楽しい気分になりました。「湖池屋」という回答がありましたが、僕もカラムーチョが好きです。一方で「ブランド品買うなら本を買う」という作家らしい言葉もありました。
10.小説を書いていて、嬉しかった出来事を教えてください。
回答に共通点が多く見られる質問でした。やはり「感想をもらったとき」や「ファンレターを頂いたとき」など、読者からのリアクションを得たときに喜びを感じる方が多いようです。それから「ランキングで上位になったとき」や「受賞したとき」など、自分の小説が実績になったことが嬉しかったという方もいらっしゃいました。Webに限らず、創作者全般に共通することではないかと推察します。
11.これから挑戦してみたいジャンル・作風はありますか?
回答の多くは「今まで書いたことのないジャンルを」といったものでした。また、もともと挑戦していたジャンルにリベンジしたいという回答もありました。いずれにせよ、「まだまだいっぱい書くぞ!」というような創作欲を強く感じるような回答が多かったです。
12.最後に一言お願いします。
総括するような質問ではないので、これについては省略します。しかし一つだけ言いたいことがあります。「TS」だらけの怪文書を送り付けてくるのはやめてください!!
総括は以上になります。好きな作家さんの回答だけ読まれた方もいらっしゃるかもしれませんが、良ければ他の方についてもお読みいただければと思います。最後に、繰り返しにはなりますが、この作品を読んでいただいた方、並びに回答していただいた作家さんに深く感謝申し上げます。(よければ☆を入れていただけると嬉しいです!)
12の質問、聞いてみた。 古野ジョン @johnfuruno
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