ホームページもある程度、半自動で作れる時代

星咲 紗和(ほしざき さわ)

本編

ホームページを持つことが、かつては一部の技術者やデザイナーに限られた特別なスキルだった。しかし今、AIが私たちの手の届くところにあるおかげで、ホームページを立ち上げるハードルは驚くほど低くなっている。私自身、ホームページを作ってみたいと思いつつも、どうしても複雑さに尻込みしていた。しかし、ある日「今なら、きっともっと簡単にできるはず」と思い立ち、ついに挑戦してみた。


まず、AIの助けを借りてサイトの挨拶文や自己紹介を作るところから始めた。これまで、こういった文章を考えるのは意外と難しいと感じていた。どんなトーンで書けばいいのか、どんな言葉が自分の意図に合うのか迷ってしまう。だが、AIにある程度の情報を入力し、お願いすると、あっという間に適切な挨拶文や案内文が生成されたのだ。まるで、AIが私の意図を汲み取り、スムーズに言葉にしてくれたようだった。この過程を通じて、AIは単なる「便利なツール」ではなく「パートナー」のように感じる瞬間があった。


次に、ホームページに載せるイラストやデザインについて考えた。もちろん、自分で描ければそれが一番だが、絵を描くのは簡単ではないし、時間もかかる。そこで、AIによる画像生成のサービスを利用してみることにした。指定したテーマやキーワードに基づいて、イメージ通りの画像を次々と提案してくれる。これにより、自分だけのオリジナルな雰囲気を持ったホームページが少ない手間で完成した。AIが生成したイラストや画像を使うことで、自分のアイデアを視覚的に表現する楽しさを味わうことができた。


ホームページ作成をサブスクで運営できるサービスも増えてきた点も、驚きだった。従来のサイト作成には、ドメインの取得やサーバーの契約など手間がかかるイメージがあったが、今ではこうした作業をサブスクリプションにまとめて提供してくれるサービスがある。これらのサービスを使うことで、設定や管理に関するストレスが軽減され、純粋にコンテンツの作成や発信に集中できるようになった。気がつけば、私のホームページはまるでプロが手掛けたような見栄えに仕上がっていた。


この一連のプロセスを通して感じたのは、「ホームページ作成って意外と簡単なんだ」ということだ。私がかつて「ホームページを持つのは大変」と思い込んでいたのは、単なる先入観に過ぎなかったのかもしれない。AIやサブスクサービスの助けを借りることで、難しい技術を学ばなくても、見栄えの良いサイトが持てる時代になっているのだ。


さらに、ホームページを持つことの意義についても改めて考えるようになった。SNSでの発信が主流となり、瞬時に情報が拡散する時代にあって、個人の「居場所」を作る意味は大きい。SNSは便利だが、情報が一過性で流れてしまうことが多く、自分の思いをしっかりと残したいと感じることがある。ホームページは、そんな私の表現を永続的に残しておける「自分だけの空間」だ。これまでの自分の思いや経験を形に残す場所として、大切にしたいと思うようになった。


今回ホームページを作成してみて、AI技術の進歩に感謝すると同時に、自分の創作意欲も刺激された。これからは、このホームページを活用して、日記のような形で日々の出来事や考えを少しずつ書き留めていきたい。AIの支援により「素人でもできる時代」になった今、もっと多くの人が自由に自分の居場所をインターネット上に持てるのではないかと感じている。ホームページ作成が身近なものになったことに感動しつつ、今後の活用を楽しみにしている自分がいる。

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ホームページもある程度、半自動で作れる時代 星咲 紗和(ほしざき さわ) @bosanezaki92

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