第9話

『今からクラス担当の先生を発表します。3年生から順に発表していきますので、静かにお待ちください』


暫く待っていると、教頭先生が先生の担当を発表しはじめた。


自身のクラスの先生の名前が呼ばれる度に、一喜一憂する生徒達…その様子を見ていると、俺達のクラスの番へとなった。


『2年D組、クラス担当教員は鶯棗うぐいすなつめ先生です』


その言葉を聞いた瞬間、クラスの男子と一部の女子が黄色い悲鳴を上げた。


俺はやかましいなぁ…と考えながらも、彼女のことを考えるのだった。








「みなさん、こんにちは。今日から2年D組の担当となりました、鶯棗です。1年間、よろしくお願いします」


ニコリ…と、ふんわりとした空色の髪を揺らし、鈴の転がるような声を発しながら可愛らしい笑みを浮かべる先生。その挨拶に、クラスのほとんどが盛り上がっていた。


鶯棗…彼女はこのエロゲに登場するヒロインであり、3大美女の一人として有名な先生である。

そして、3大美女の中でも美女なのか議論されている存在でもある。


その理由は、彼女がロリ体型であるからだ。


身長は確か155cmで人形のような童顔故、彼女のことを美少女だと考える派閥と先生であるから美女だと考える派閥に分かれている。


お菓子でいうところの、きのこたけのこ戦争のようなものだ。多分永遠に和解できない。


「さっそくですが、これから1年間同じクラスの仲間となりますし、一人ずつ自己紹介をしましょう。まずは私から…先程も名乗りましたが、私は鶯棗。好きな食べ物はケーキなどの甘いもの、苦手なものは唐辛子などの辛いものです。最近の趣味は編み物を編むことです。1年間、よろしくお願いします。

では、出席番号が1番の文智あやとも君からお願いします」


先生の自己紹介が終わり、クラスメイトの自己紹介が始まった。


ちなみに先生についての補足だか、かなりの猫舌であり、冬場になるとホットココアや熱めのお茶を飲んではよく火傷をしている。


そんなこんなで自己紹介を聞き流していると、俺の番となった。


席から立ち上がり、挨拶をする。


瑞原東みずはらあずまです。好きなことは寝ること、得意なことはゲームです。1年間、よろしくお願いします」


頭を下げ、前世から使い古している挨拶で自己紹介を乗り越え、席に座る。


元々目立つつもりなどあまりないので、このくらいの挨拶が丁度いい。


その後も挨拶でふざけて白ける者、2年生になって少し変わりたかったのか精一杯アピールをする者、適当な自己紹介で済ませる者などを通り、涼水の番になった。

主人公は涼水の後ろに座っており、出席番号は最後のようだ。


「山里涼水、好きなことは走ること。これからよろしく」


彼女らしい短い挨拶だが、男子達からは大きめの拍手が響いた。


…同性だけど、男って単純なんだな。


そして、山里が座って主人公の番となる。


璃乃哉人りのかなとと言います。好きなものはゲーム、苦手なものは勉強です。1年間、よろしくお願いします」


そうして主人公…璃乃君でいいか。璃乃君は自己紹介を締める。


さてと…もうゲームではプロローグが今ので終了し、明後日から本編が開始する。


本編が始まればヒロイン達には壮絶なバッドエンドが待っている。


あくまでも俺はバッドエンドを壊すだけ…しかし、ゲームのシナリオを壊すのだから当然、その先の未来がどうなるかは不明である。


「…取り敢えず、今できることを頑張らないと」


静かに決心を固め、俺は拳を強く固めるのだった。


―――――――――――――――――――――――

ということで、プロローグは終了です…いかがでしたでしょうか?


遂に判明したモブ君改め、瑞原君とゲーム主人公の璃乃君です。


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これからも頑張って執筆いたしますので、温かい応援の程、よろしくお願いします!!


それと報告ですが、一度こちらの作品を置いてハーメル様にて二次創作を投稿する予定です。

投稿する日にちは明日からですので、もし見かけたらそちらの応援もよろしくお願いします!!

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