こんばんは。
マスターさんの寂しい気持ち、痛いくらいに伝わってくる今日のお話。
飼い犬もスーツが必要なんですね、当然なんでしょうけど。奥さん? の遺したものが大切で、重くのしかかって。痛いような苦しいような気持ちが、余計に愛おしさを増す。
切なさで私の胸が張り裂けそうです。
なにげない言葉、なにげない物。特別なイベントももちろんいいですが、日常をこそ求めてしまいますよね。
好きになった男には、好きな花の名前を教え込む。それがもしも別れたとき、呪いとして男を縛る。
なんて話を思い出します。これはまったく反対の、せちがらい例ですが。
さて、マスターさんとリンカさんの視点がある。すると二人の関わりは、と読者としては考えざるを得ないわけですが。
リンカさんの言う『ここ』とは、『今』という意味なのかなと想像しました。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
深く感じ入ってくださって嬉しいです!
こういう世界でも犬は散歩が必要。犬がいなければマスターは外に出ようともしなかったかもしれないので、まだ良かったのかもしれません。大事な人の不在を余計に意識してしまうのだとしても。
どうってことない日常こそ、かけがえのないものですよね。
>好きになった男には、好きな花の名前を
呪いも愛も、元を辿れば同じもの。何かを強く想うことは、生きる希望にも絶望にもなり得ますよね。
そんなマスターとリンカちゃん、どういう関係なのでしょう。
>『ここ』とは、『今』という意味なのかな
この辺りの意味合い、次話からのパートで少しずつ見えてくるはずです!
>遠い日、君が何気なく口にした言葉を、意外なほど憶えている。
この文章がすごく好きです。
それなりの年月を生きてきて多くの想い出を積み重ねてきたのに、ふと思い出すのはなんの特別でもない、ごく当たり前の日常で交わした会話だって事を僕も感じるような年齢になりました。
そんな僕には深く染み渡るような一文です。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
うおお、その一文を拾ってくださって嬉しいです!!
特別でもなんでもない、ごく普通の日常の中にこそ幸せがあるものですよね。
この世界は環境が大きく変わってしまったわけですが、マスターは隣に奥さんさえいればきっと幸せだったんでしょう。
マスター視点の回はリンカちゃんとだいぶノリが違うので、切り替えが難しかったんですが、こうしたご感想をいただけてものすごくホッとしました!
陽澄すずめ様
>新しい朝を、また迎えてしまった、と。
このフレーズにマスターの深い寂寥を感じます。とても、深い……。
マスターは毎夜眠りに就く時、もう目覚めなくてもいいと思っているかのように感じます。
一年前、マスターの奥さんに、いったい何があったのでしょうか?
まさか、本当の宇宙飛行士として第二の地球探索に向かったクルーなのかなと妄想します。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
一般的に「新しい朝」といえば明るいイメージですが、マスターにとってはそうではないんですよね。汲み取っていただけて嬉しいです!
>毎夜眠りに就く時、もう目覚めなくてもいいと思っているかのように感じます
そうかもしれません。哀しいことですが……
マスターの奥さんがどうなったのか、後々触れられていきますが、本当に宇宙飛行士になっていたらいいですよね……!(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
マスター、奥さん亡くしたのか……。
うう、何か胸に来ますね。僕も妻ちゃん亡くしたら毎朝海行くと思います。電車ですぐ行けるところにあるし……毎朝泣いてそう。妻ちゃんに先立たれたらDISH//の『猫』歌って寂しさを紛らわすって決めてます。会いたいんだ忘れられないー猫になってでも現れてほしいー。あ、First take版がおすすめです。
犬用防塵スーツ、そりゃ必要ですよね……あいつら散歩しないとどんどん凶暴になるもんな。ま、それはそれとして。
妻のいない寂しさを、愛犬と散歩で紛らわせている姿が何とも心に来ました。悲しい。寂しい。
伸びると延びる、マスターからしたら妻に先立たれた後の人生は「生きてしまった」時間なんですかね。二人で最後まで歩むと決めたのに、一人だけ長く生きてしまっている。そのことが苦しいのかなと思いました。
もしかして喫茶店の経営自体も奥さんがきっかけだったりして。アポロ、宇宙旅行に行きたがってた奥さんへの愛情を込めての名前だったのかも。あるいは、奥さん自身が名付けたとか。
はー、切ない。
リンカさんの存在が、マスターにとっての救いになっていたらいいのに。
しかし、リンカさんもリンカさんで何か目的がありそう。約束がどうのと言っていたような気もするし。
転生か、はたまた運命の悪戯でマスターを助けるべくリンカさんが現れたか。うーん、どうなんだろう。
何にせよ、聖夜に向けて物語が収束する。
楽しみだなー! もうプレゼントもらってるみたい!
作者からの返信
コメントありがとうございます!
マスター、実はそうだったんです。
彼ももう60歳なので、添い遂げるつもりだった伴侶を亡くしてしまった今、この先の希望を上手く見出せずにいます。
犬がいて良かったかもしれませんよね。無理やりにでも外に出なきゃいけなくなるので、塞ぎ込んでいるよりは余程いいはず。
>妻に先立たれた後の人生は「生きてしまった」時間
しっかり汲み取っていただけて嬉しいです!
だらだらと延長してしまっている感じ。
『アポロ』の名称については、この先も作中では明言しないんですが、おそらくその辺りでしょうね。察していただけて良かったです。
さて、そうなるとリンカちゃん。
何をどこまで知っているんでしょうね。
奥さんの代わりには到底なれませんが、せめてマスターが前向きに生きる道の一部にでもなれたらいいですよね。
聖夜を迎えるころ、何かが起きる?かもしれない!
防塵服にすっぽり身を包んだ愛犬の姿って、この世界。平和なようで、どこか悲しいですね。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
犬の散歩という平和の象徴のようなシーンでも、その犬すら防塵服着用なのです。世界の終わりって、こうやってゆっくり来るんだと思います。
マスターとリンカちゃんが共に思い返している『クリスマス、楽しみね』という言葉。
おそらくはマスターの配偶者さんからのお言葉に聞こえますが、どうなのかしら。
日付はクリスマスへと近づいていっておりますが、マスターの道に新たな兆しは出てくるのかなぁ、なんて思いながら読ませていただきます~!
作者からの返信
コメントありがとうございます!
その言葉に注目いただけて嬉しいです! そう、何かマスターの奥さんに関係していそうですよね。
マスター、どうにもネガティブな気持ちで日々を過ごしているようですが、このまま生き続けるのは苦しいでしょうね……