最終話:ウィッカに対する 想いが産み出した奇跡。
そう言ってウィッカは空に向かって呪文を唱えた。
そしたらどこからともなく人の形をした水の塊と同じく人の形をした炎が
二体現れた。
ウィッカは水の精・ウンディーネと火の精・サラマンダーを召喚したのだ。
「ウィッカ大変なことになったね」
「大丈夫ことが終わったら春葉原のみんなの記憶を消せばいいから」
「くそ〜人間のくせにバリアなんか貼りやがって・・・」
「おい、どうすんだよ・・・このままじゃ攻撃が効かねえじゃねえかよ」
もう一人の魔法使いが文句を言った。
「知らねえよ・・・違う方法考えるしかねえだろ?」
「とりあえず逃げねえか?」
バカ男二人組が揉めてる間にウィッカは精霊たちに指示した。
「あなたたち、あの二人組を凝らしてめて」
そう言われたウンディーネとサラマンダーは二人組の魔法使いに襲い掛かった。
水と火の巻き込まれて二人組は溺れるわ火傷はするはで散々だった。
「もういいよ・・・そのくらい懲らしめてあげたら、もう逆らう気にならないでしょ?」
ウィッカにそう言われてふたりの精霊はウィッカに手を振って消えていった。
へろへろになった二人組は歩道に寝そべって動けずにいた。
「けど、あいつらこのまま帰すわけにはいかないでしょ?」
そう言ったエンリードは指先から光を放って歩道で寝そべったままのふたり組を、あっけなく消し去った。
「え?エンリードさん・・・あいつら殺しちゃったんですか?」
「大福ちゃん・・・私の魔法は次元を超えること、それはね自分だけじゃなくて
相手にも通用するの・・・だからみんなを引き連れて人間界に来たんだから」
「あ〜なるほどです・・・」
「でも、とりあえずは店のこともみんなのこともマルシヴァルに知れることない
んですよね」
「そうね・・・今んところはね・・・まだ分かんないけど・・・」
ウィッカは風のシルフを呼び出して街の人たちから、今起こったことを記憶から
消した。
ってことで、俺やウィッカが頑張ったおかげでソルシエールもメイドの子も
みんな無事だった。
こうなるともう俺は店にとってもウィッカにとってもなくてはならない存在に
なった。
結局、俺はエンリードさんの計らいで店の裏のレイとアンの部屋のとなりに
俺とウィッカの住む部屋を提供してくれた。
そして俺はジャンクショップをやめた。
今はソリシエールのカウンター内でバーテンダーをやってる。
二十四時間ウィッカと居られるようになった。
店が終わってのひととき。
俺とウィッカがベランダで話をしてるところにレイちゃんとアンちゃんが
やって来た。
「あのさ・・・隣の部屋でエッチする時は言ってよね・・・私とアンは外に
出てるから・・・あんたらのイチャラブ聞きたくないから・・・」
「レイはなに言ってるの・・・エッチって・・・そんなことしないよ」
「だってあんたら恋人同士なんだろ?」
「そうだけど・・・」
「じゃ〜エッチは普通じゃん・・・だろ大福?」
「まあな・・・」
「大ちゃんもなに?・・・・わ〜ヤラしそうな顔・・・スケベはあっち行って」
「ダメダメ、俺はウィッカのそばを片時も離れないって決めたんだから」
「私、スケベじゃない時の大ちゃんのほうが好き」
「スケベはオレの中から消すことはできないの・・・受け入れたほうがいいよ」
「あなたたち夜中じゅうのろけてたら?・・・」
アンちゃんが横から言った。
「でもウィッカよかったな・・・大福って案外ウィッカにとって理想の男子かもな」
「防御魔法使える彼氏なんて最高じゃん」
「俺は魔法使いじゃないからな・・・あれは危機を感じた時だけ発動するみたい
だから・・・」
「思うんですけどぉ、大福ちゃんのそれって全部ウィッカちゃんのためだって
思うの・・・大福ちゃんのウィッカちゃんに対する想いが産み出した奇跡だって
思うのよね、私」
「奇跡ね、そうかもな・・・アンちゃんはいいこと言うね」
「奇跡でもなんでもいいからエッチするときは報告・・・忘れないように・・・
いきなり始めるなよ」
「レイちゃん・・・じゃ今夜エッチするからアンちゃんとコンビニにでも行ってて
くれる?」
「うそ?」
それこそ、いきなりなウィッカの発言に俺はタジタジ・・・コ、コンドーム買って
来なきゃなって慌てて思った。
「ウィ・・・ウィッカ?・・・エッチするからって、まじで言ってる?」
「まじまじ〜・・・大ちゃん、私のエッチい魔法にかかって〜」
おしまい。
物語は終わっておりません、宿敵マルシヴァルをやっつけないうちはウィッカたちに平和は来ないのです〜。(=^x^=)
何部作もの一大スペクタクルになって行きそうな予感・・・僕はそこまでのモチベ
ーション保てません。
魔女のメイドカフェ・ソルシエール。 猫野 尻尾 @amanotenshi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます