ボクの日常 《乙》

私道ミハル

ボクの日常

今日もボクは彼女を待っている。

『ガチャ』と音が鳴り、ボクは嬉しさのあまり声を上げる。

すると、大きな壁から彼女が出てくる。

「あら〜ミヤ!待っててくれたの〜!」

足に着けたおもちゃを揃えて、ボクを持ち上げ、嬉しそうに鼻を鳴らしながらボクを家の広い場所に連れて行く。


「ちょっと待っててね、今、取ってくるから!」と言い、モフモフした物の上にボクを降ろして、隣の四角い物が沢山ある場所へと彼女は向かった。

ボクはその間、『ぐ〜〜』とお腹を鳴らしながら彼女が戻ってくるのを待っていた。


やがて、彼女が戻って来た。

彼女の両手には、いつも通り二つの丸い物を持っていた。

一つは綺麗な物で、もう一つは美味しくない茶色い物だった。

美味しくは無いが…

腹が減ってるせいか、ボクは勢い良く茶色い物に食らいつく。

すると、彼女は…

「ミヤ〜もう!溢してるじゃん!」と言いながら、笑っていた。


ボクが食べ終わると、彼女は茶色い物が入っていた丸い物を持ち、再び四角い物が沢山ある場所へと向かって行った。

ボクも彼女を追いかけたが、白い棒が邪魔をして彼女の傍まで行けなかった。


彼女は銀色の大きな丸い物の下に、パチパチと鳴る光を点ける、緑色の細長い物と茶色いゴツゴツした物とオレンジ色の変な形の物と茶色短い物を大きな丸い物に入れる。

そして、どこから出した四角い物から黄色い粉を入れる。

「出来た!」と彼女は言うと、銀色の大きな丸い物から白い丸い物に中身を移していた。

彼女は白い丸い物を持って、白い棒から外へと出てきた。


そして、大きな四本脚の物に座って、座っている四本脚の物よりも大きい四本脚の物に白い丸い物を置く。

「いただきます!」と彼女は言い、銀色の何かで、白い丸い物の中にある黄色い物を取っていた。

(いい匂い〜あれってさっきボクが食べた綺麗な物と似てる。)

(だけど、白い何かが出てる…違うのかな?)

ボクは、そう思いながら美味しそうに食べる彼女を見つめていた。


彼女が白い丸い物を片付けると、

「ミヤ!遊ぶよ!ホラ!」と言い、いつも遊んでいる柔らかい丸い物を彼女は投げた。

ボクはそれを取りに行き、彼女に返して頭を撫でて貰う。

これがボクの何よりの楽しみだ。

そして、それを繰り返して…

彼女は「ハイ!今日はおしまい!」と言い、またどこかへと向かって行った。


やがて、外も黒くなった時、彼女は、「ミヤ!寝るよ!」と言い、モフモフした白くて大きな四角い物がある部屋にボクを呼んだ。

ボクは全速力で向かった。

そして、ボクと彼女は大きな白くて四角い大きな物の上で横になった。

すると、彼女はボクの上に柔らかい大きな白い何かを被せた。

(暖かい〜)とボクは思いながら、次第目が閉じていく。

「おやすみ、ミヤ。」と最後に聞こえ、ボクは眠りに入った。


外が白色に輝く頃、ボクは目を覚ました。

目の前に彼女がいなかった。

ボクは急いで白くて四角い大きな物から降りて、彼女を探す。

すると、彼女は昨日の壁の前にいた。

「ミヤ!おはよう〜んじゃ!私、仕事行ってくるから!いい子で待っててね!」と言い、壁の向こうへと消えてしまった。

ボクは家の広い場所へと戻り、置かれていた茶色い物を口にし、再び白くて四角い大きな物に横にながら眠るのであった。

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ボクの日常 《乙》 私道ミハル @sakusakukuma

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