第8話 ただいま、沖縄!

 こっちも、よろしくお願いします。


このS級探索者は、一階層しかないE級ダンジョンすら攻略できません。~実際は、一階層ボスが強すぎる件~


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エロゲの世界だろうと、俺は俺の道を笑いながら突っ走る。そしたら、ヒロイン達が俺を走って追いかけて来たんだけど!?


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異世界から帰ってきた勇者様、今度はラブコメの親友ポジとして暗躍するようです。


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 ストーカー事件から翌日。早速、飛行機に乗って、沖縄に帰ってきたぞい!某サッカー漫画では、新幹線で沖縄に来ていたが、沖縄に新幹線なんかねぇよ。モノレールしかないわ!


 11月も終わりに差し掛かったが、本日の気温は、なんと!最高気温28℃!!


「やっぱり、暑いですなー」


 少しうんざりしながら呟く俺と、それに頷いて同意する姉ちゃん。

 そして...


「久々の沖縄キチャーーー!!」


 姉ちゃんの同期であり、カップリング『ステらら』の相棒たる『くるみ らら』が叫ぶ。


 ちなみに、『ステらら』とは、我が姉、『花咲 星那』こと『輝音 ステラ』と姉ちゃんの親友たる『胡蝶こちょう 華奈かな』の2人で構成されている。


 まぁ、この辺りは追追説明しようと思う。


「ねぇ、ららちのテンション高すぎない?よく、そんなに騒げるね」


「はぁ!?スーちゃんが低すぎるだけでしょ!」


「いや、私からしたら帰ってきただけだし...」


 なんて、いつも通りのやり取りをしている。


「ねぇ〜、ひびたんもスーちゃんのテンション低いと思うよねぇ?」


 華奈姉。もとい、らら姉に抱きつかれ、ダル絡みをされる。


「らら姉...暑いから、どいてくれ...」


「えぇ〜、いいぢゃん。べつに〜」


 姉ちゃんに助けを求めるが、とっくに、愛用のぬいぐるみ片手に空港内にあるアイスを買いに行っていた。


 さて、今回沖縄に帰ってきたのは、以前のストーカー事件に首を突っ込んだのが原因であり、それを心配した母方の祖父母に無事だと顔を見せに行くためである。


 では、何故『らら姉がいるのか』疑問に思った人もいるだろう。答えは簡単、「ららも一緒に行きたい!」と言い出しからだ。

 これだけ聞くと、沖縄に行きたいだけの我儘野郎だが、実際は、俺がらら姉のことを実の姉のようにしたっているのと同じように、らら姉も俺を弟のように可愛がってくれているのだ。なので、「今、ひびたんから離れるといなくなってしまうのでは?」と不安でたまらいないから、一緒に行きたいとのことらしい。


 ちなみに、姉ちゃんとらら姉がいたから、1回目のストーカー事件は立ち直れたのだ。

 その時も、俺のことを聞いた姉ちゃんと共にらら姉は沖縄にやって来ていた。


 その時から、我らが父上と母上だけでなく、おじぃとおばぁもらら姉のことは娘、孫として可愛がっている。まぁ、俺達姉弟もらら姉の家族からは、同じような感じで可愛がられている。



 それから、しばらくして、じいちゃんの家に着いたのは、正午になろうとしていた時だった。


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 Side:三人称視点


 響達がじいちゃんの家に到着した頃、学校の方は昼休みになっていた。

 そして、ある1つの空き教室には、恭弥、樹、朱音、沙那、朱莉の5人が集まって話していた。


「ねぇ、三枝君は花咲君が休んでる理由聞いていたりする?」


 朱音が恭弥に問いかけている。


「いや、何も連絡は来ていない」


 そう、響は急遽決まった帰郷のせいで、連絡をするという余裕と考えがが消え失せていたのだった。

 そのせいで、「昨日、ストーカーを撃退した際に、実は怪我をしたんじゃないか?」と全員が心配しているのだった。

 それに、朱音と沙那は響の過去も知っているので、余計に心配しているのだ。


「もしかして、朱莉のせいだったりするのかなぁ...」


 朱莉が不安そうなを顔して呟く。


「いや、多分違うよ。これは、僕の考えだけど、響のことだしスマホすら見ていないんじゃないかな?響は基本L〇NE見ないし、サボる時も連絡しないことの方が多いしね」


 苦笑いしながら、フォローをする樹の言葉に恭弥も頷く。


「じゃあ、電話をかけても取らないのかしら?」


 沙那の疑問に、恭弥が答える。


「いや、ワンコール以内に出る」


 樹がスマホを取り出す。


「一度かけてみよっか?」


 全員が頷く。それを見た樹が、電話をかける。そして、ワンコール目にして響の声が樹のスマホから聞こえてくる。


『あい、This is Hibiki です』


 その声に、皆が一斉に安堵した表情になる。そんな中、響の呑気な声が響く。


『いや〜、連絡すんの忘れてた。心配かけてたらマジごめん。今、沖縄に帰ってきてるんだ』


 全員が驚く。


「えっ?花咲君。今、沖縄にいるの?」


『おん。あれ?俺の地元が沖縄って言ってなかったけか?』


「聞いてないよ!」


『あー、確かに、天上さん以外には言ってなかったか』


「えっ?朱莉ちゃんは知ってるの?」


「うん!朱莉は昨日お喋りしてる時に教えてもらったんだぁ〜」


 目からハイライトを消した朱音が問い詰める。


「ねぇ、なんで私には教えてくれなかったの?」


 野郎2名が、そんな朱音を見てビビっている。


「ちょっと、朱音。問い詰めるのは後にしなさい。今は、他に聞くことがあるでしょう?」


「むぅ〜、分かった。花咲君!帰って来たら詳しく聞くからね!」


『え?何を?』


「はぁ、花咲君。あなたは、どうして沖縄にいるのかしら?」


『え?無視?俺の疑問は?無視すんの?』


「いいから、答えなさい」


『...あい』


 そして、理由を語るのに、過去の話もした方が楽だと思ったのか、それを含めて話すのだった。




「お前、そんなことがあったのかよ」


『ん?まぁな』


「僕達に話しても良かったの?」


『別にいいだろ。話す機会が無かったから話していなかっただけで、お前らに隠すつもりは微塵もなかったからな』


 響の話を聞き、朱音と沙那以外が衝撃を受ける。


「響君...巻き込んで、思い出させちゃって、ごめんね...ごめんなさいッ...」


 朱莉が泣きながら響に謝る。


『いんや、天上さんは悪くない。悪いのはストーカー野郎だろ。それに、巻き込んでって言うけど、俺が勝手に首を突っ込んだだけだし、確かに、ストーカーに対して恐怖はあったけど、それ以上に、天上さんが俺と同じ目か、それ以上の目に合う方がよっぽど怖かったな。だから、結局は、俺が天上さんを助けたくてやっただけだし、気にすんな。もし、これ以上謝るのなら、天上さんの分のお土産だけ無しにするからな』


 思わずといった様子で、ツッコミを入れる朱莉。


「それは酷いよ!」


 その様子に、響は少し笑いながら言う。


『なら、もう謝るなよ。俺は気にしていないどころか、天上さんを守れたことを誇らしく思っている。それに、女の子を守ったってことで、じいちゃんから褒められてお小遣いも貰えたしな!』


 その言葉に顔を赤くした朱莉は、いつもより更に明るい声でお礼を言う。


「うん!朱莉を守ってくれてありがとう!!それと、お土産よろしくね!」


 響の目論見通り、朱莉は、完全にいつもの調子に戻ったようだ。

 しかし、響が想像していなかったことも起こったようだ。


 そんな朱莉の様子を見た朱音は、何かを確信しているようだ。


 そんな時、樹のスマホから、とても親しげな女性の声が聞こえてくる。


『ひびた〜ん、ちょっと来て〜』


 それを聞いた朱音と朱莉の顔が瞬時に無表情となる。


『え〜...今、通話中なんだけど...』


『早く〜』


『はいよ、今行く。って訳だから、落ちるぞ』


「ちょっ!」


「響君!?」


  この、一連のやり取りで、響がこの女性とかなり親密な関係であると思った2人が慌てて、関係性を聞こうとするも、響との通話が終了する。


 呆れた表情の沙那が恭弥と樹に聞く。


「ねぇ、三枝君と神里君。花咲君って姉妹がいたりする?」


「あぁ、お姉ちゃんがいたよな」


「うん。でも、響のことをひびたんっては呼んでいなかったよね」


 今の女性が響の姉じゃないと知り。今度は、朱音だけでなく朱莉のハイライトも消える。

 そんな2人のあまりのギャップに野郎2人は恐怖した。


 響に対して同情するのであった。彼が帰ってきた後を想像して...


 



 


 





 






 

 

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学園一の美少女に「助けて」と言われたので、全力で応えたいと思います。 あくはに@ 『孫ダン』執筆中 @Akhn496

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