【Novel meets Music】希薄な存在

下東 良雄

希薄な存在

 罪が沁み出すランプを点けて

 暗闇の中を漂っていた

 希望の光、心許こころもとなく

 いばらの茂みに身を委ねていた


 何も見えない迷路の中を

 涙をこぼして彷徨さまよっていた

 悲痛な声は空虚に響き

 泣き叫ぶ声はかすみと消えた


 悪い夢を見ているように

 心が大きくねじれてく

 白と黒の降りゆく雨が

 かすかな正気を捨て流す


 私のすべてが霧になって

 この世に生を受けた意味無く

 朽ちたやしろで私は祈る

 明日も私がいますように



 夜のとばりが落ちゆく頃に

 空っぽの箱を引きずっていた

 底無き箱に望みを詰めて

 乾いた笑顔を浮かべて泣いた


 真っ直ぐ続く道路の上を

 希望をこぼして這いずっていた

 満身創痍、声無き叫び

「誰か助けて」と嘔吐えずき続けた


 黒い夢を見ているように

 心の底までけがれてく

 赤と青の鋭きナイフ

 わずかな理性を切り裂いた


 私のすべてがもやになって

 生から逃げることもできずに

 真紅の月に私は祈る

 明日も私がいますように



 生きてる意味を見出だせなくて

 この血の呪い、耐えられなくて



 私のすべてが霧になって

 この世に生を受けた意味無く

 朽ちたやしろで私は祈る

 明日も私がいますように


 私のすべてがもやになって

 生から逃げることもできずに

 真紅の月に私は祈る

 明日も私がいますように



 私のすべてがちりになって

 見えない色と交じり重なり

 虚無の世界で私は祈る

 明日も私がいますように






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 『希薄な存在』をお読みいただきまして、ありがとうございました。

 本作は、カクヨムコン10参加作品『シアワセノカタチ』をイメージして作詞したものです。

 この歌詞を元に音楽生成AI「SUNO」で実際に楽曲を作成いたしました。

 ブラウザ上で再生できますので、ぜひお聴きくださいませ。


※ AI ですので発声や発音などが若干不自然な点もございます。

  温かい耳でお聴きいただけますと幸いに存じます。

※ SUNO の不具合で曲の後半がシャリシャリした音質になります。

  あらかじめご了承ください。



希薄な存在 Cease to Exist

 作曲: SUNO AI / 作詞: 下東 良雄

https://suno.com/song/6d9c7271-b16b-481c-922c-31e8859174c2



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