第2章 No.1美少女 野田葵

「ねぇ黒井くん。今日の授業ほとんどボーッとしてたけど、大丈夫?」

突然野田に話しかけられた。

「フェッ!?あ、あぁ、大丈夫」

僕はオドオドと答えた。

すると、野田がこう話した。

「いや〜黒井くんって、いつも本読んでるイメージしかないから友達いるのかな〜っていつも心配しているんだけど」

「え...知ってたの?」

どうやら野田に僕の休憩時間のリアルタイムを見ていたらしい。

「そりゃクラスメイトだから....ね?っじゃなくて友達いないの!?」

「え...まぁ...そうだけど」

僕は言いたくなさそうに答えた。

「えーーー!?今までどうやって過ごしてきたの!?」

野田は驚いたそうに言った。

「ただ単に、アニメ見て、漫画見て、ネッ友と話すだけ」

「それだけで1日過ごすのって、なんか悲しくない!?」

「いや別に、なんともないけど...」

「弟や妹は!?」

「いない。1人っ子」

野田は黒井の答えにドン引きしている様子を見せたが、黒井は自分の答えにうんともすんともなかった。小学生の頃はガキみたいにはしゃいでたけど中学生になってからはもうすっかりキャラ変して、今では「エアキャラ」と呼ばれるまでだ。僕は一刻も早くこのトークを終わらせてエアキャラモードになりたかった。

すると突然彼女が、僕にとってとんでもない発言をした。

「...ふーん。でもエアキャラ感を外したらもっとカッコいいのに」

「え、ウセヤロ...」

その発言は僕の心に留まった。

「おーい、あおいー。外行こうー!」

女子のクラスメイトが野田を誘ってきた。

「今行くー」

野田はそう答え、

「じゃ、またね。黒井くん☆」

僕の方にウインクをしながら去ってった。

「全く...なんなんだよ...」

彼女が去ってったことに安堵していた一方、さっきの発言にとても気に掛かってた。





夜。僕は昼の出来事を電話でネッ友に話していた。

「・・・って事があったんだけど...」

『成程、これはラブコメ的な展開になりそうですな...でもあのエアキャラが...プププ』

「うっせえ。エアキャラですみませんねぇ」

『あはは、冗談冗談。でもいい青春しているじゃないか。俺が学生の頃なんて女子と話すことすら珍しいからな』

「まぁ...多分そうだと思うけど...」

『・・・で、相談をしたいなんて珍しいけど、一体どういう相談だ?』

声が真面目になったような気がして、僕は単刀直入に答えた。

「あの...自分...エアキャラを脱却したいんです。エアキャラを脱却して、みんなに目立ってもらえる...認めてもらえる存在になりたいんです」

自分でも衝撃的な発言をした。

『おー。エアキャラを脱却したいと。目立つ存在になりたいと。うーん。確かに個性がないと彼女は出来ないと言うし...』

「あの...無理なら大丈夫です。ただエアキャラを脱却するために、自分の趣味とかを活かして何かできないかな...と思っただけなので」

『お、なるほど。そういうことか!なら、喜んで協力してやる。ネッ友オタクの縁だからな。はははは』

僕は困惑した。画面越しに何故か陽気な空気が伝わってくるからだ。

『君、コスプレしたことある?』

「コスプレ?何ですかそれ?」

僕は聞きなれない単語に耳を疑った。

だが、その4文字で後に僕の運命が大きく変わることを僕自身知らなかったのだ。





--------あとがき---------

「エアキャラの俺氏、コスプレイヤーになる。」

を読んで頂きありがとうございます!

この小説を書いた北条です。

今日2章分の投稿をしてどっと疲れが来ました...

さて、第2章ですが、何故か物語が一瞬ラブコメ方向に進んでいったのは、気のせいでしょうか?

最後は黒井が初めて''コスプレ''という単語に初めて触れることになります。

コスプレという言葉によって、これから黒井はどう変わっていくのでしょうか?

これからの物語が楽しみですね。

第3章では、実際に黒井の目でコスプレという物に触れています。

もしこの章と第1章の伸びが順調だったら、明日か明後日に更新するので、是非いいねをして楽しみにお待ちください。

え?筆者はコスプレをしないのかって?

僕自身したいんですけどお金と衣装がなぁ....手先も不器用だし(笑)

是非読んだらコメント等で感想や改善点を正直に書いていただくと嬉しい所存です!

これからもドシドシこの小説を更新して行くのでぜひ見守って頂けたらなと思います。

よろしくおねがいします。

長文でしたが、また次回、第3章でお会いしましょう。





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エアキャラの俺氏、コスプレイヤーになる。 北条三郎 @yukkun_no0718

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