それでも生きろって言えますか

@TAKKOYAKI

私は死にたいんですよ

私は私が嫌いだ。

テストは赤点、成績はオール2、運動も芸術もできない。

そんな人はいくらでもいるって?

しかし、同じ境遇でも同じ感性を持ってるわけではない。

いくら成績が悪くても明るい人だっている。

この世から消えたいって思う人もいる。

私は後者だった。

何をしても失敗する自分を好きになれなかった。

小3の時に自殺しようとした。

親に止められて失敗した。

中1のころ手首を切って死のうとした。

親がいないときに実行したので止められることはなかった。

だが、ギリギリ死ねなかった。

切るのが浅かったらしい。

本当に何をやっても失敗ばかりだった。

存在自体が恥だった。

「先生、私は死にたいんですよ」

中2の夏、教育相談の時間に私は先生に言った。

「失敗はしょうがない!人生これからだから頑張ろう!」

先生はこう言った。

先生は先生の意見を言っただけかもしれない。

でも私には正直気持ち悪く感じた。

全くの他人に自分の意見や価値観を押し付ける先生に嫌悪感と不快感を抱いた。

「これからではなく私は死にたいんですよ。生きる前提で話してないので」

私はこう言ったが先生は聞く耳を持たなかった。

「死ぬのはよくない。今生きているのは奇跡なんだ。今は今しかないから死ぬのはもったいない」と誰でもいえるようなセリフを最後に教育相談は終わった。

死ぬのはそんなにダメなのか。

どうして苦しいのに生き続けなければならないのか。

周りが悲しむ? まだいいことがあるかもしれない?

私が今苦しいのにどうして周りのことを考えなければならないのですか。

これまでの苦痛を覆すほどのいいことってどんなことですか。

人が一人死んでも世界の景色は変わらない。

これを読んだあなたはまだ私に「生きろ」って言えますか?

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