廃れた世界で君と二人きり

Kz幸(カゼサチ)

第1話

「よっ、香澄、」


「あ、日菜じゃん、おはよ」


私たちは、廃墟となったビルの屋上で暮らしている。


今から大体10年前くらいだろうか、各地では戦争やそれに伴った環境汚染によって、世界人口は減少、大地から緑が少なくなり各地では砂漠化が進んでいた。


「何してたの?」


「次の旅のためにGPS直してたところだよ」


「あーそっか、もうほとんど水分無くなりそうだもんね、」


私たちは次の居場所や水分、食料確保のために、数日経ったらここをでるつもりだ。


「あ、そうだ香澄!私たちが出会ってから今日で7年が経つらしいね、」


「もうそんな時間が経ったんだ、早いねぇ〜」


あの頃は戦争が激化して大人や男子生徒は戦場に向かい、昔の私たちみたいな幼い少女は安全なところを集団で探し、そこへ避難していた。私たちは避難している際に出会った。初めて会ったがお互いの性格上、すぐに仲良くなっていった。


「香澄ってあの頃はすんごい泣き虫だったよね、夜に雷が鳴ってそれを空襲の音だと勘違いしてそれでいっつも泣きながらわたしのベットの中入ってきたよねw」


「あー、もううっさい!、あの頃は幼かったからしょうがないじゃん!!」


「へへぇ、と言って今でも大きい音がなったときびびってすぐに私に抱きつこうとするじゃん」


「っ////もううっさい!!、あんただって昔なんか夜にトイレ行きたくなった頃照れながら私を起こして一緒にトイレ行ってあげてたよね!」


「ギクッ、、」


「昔はあんなに可愛かったのに、今じゃ全くもって可愛くないよね、、」


私がそういうと、日菜は少し落ち込んだようだった。


「な、なぁ、香澄、」


「ん?何?」


「私って、、可愛くないのか、、」


「//////ッ、可、可愛い、、わよ、、」


「だよなぁーー!!香澄も可愛いぞー!!」


日菜はそういうと私に抱きつこうとしてきた。


「あー// もう!、すぐに抱きつこうとしないで!!//」


(もう、あんな上目使いされて言われたら、可愛いっていうしかないじゃん///)


私たちはそんな会話をしながら次の旅の準備をするのであった。

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廃れた世界で君と二人きり Kz幸(カゼサチ) @Kz7sati

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