第10話



あの衝撃から2年の時が経ち、色々あった中でもなんとか高校へと進学することの出来た俺は環境もガラリと変えた。環境だけでなく俺自身もかなりの変化を遂げた。背はかなり伸びたし声も自分じゃ分かんないけど周りから低くなった?と言われる事が増えた。成長ってのもは恐ろしくもあっという間だ。



そんな俺の変わったというより自身で変えて新たに作り出した環境 __ 、それは中学卒業を機に長年住み慣れた家から出る事を決断し、母にその意志を話そうと考えたがあんな事があったが故にいつもなら母と行っていた祖父母宅に人生で初めて一人で乗り込み必死に交渉に交渉を重ね、高校入学と同時に実家から遠くでは無いが離れた場所で一人暮らしをするという権利を手に入れた。



理由はただ1つ、あの場所に居ると俺が中2の夏に体感した恐怖がいやでも蘇りそうな気がして記憶から諸共抹消したかったから。中2とはいえどもまるで全てを失ったかのような感覚。もうあんな思いは二度としたくない。



あの衝撃から少し経ってしばらくの期間オレも母も気が気じゃなかったが、高校進学だけは真剣に向き合わなければと心を鬼にして無事に高校進学が決まり中学卒業も間近に迫った時期くらいに突然母から愛美さんを筆頭に藍沢家の事を聞いたがまだ幼かったとはいえ俺には余りにも衝撃的過ぎて鮮明に覚えていない。



一人暮らしを始めたとはいえ、母の事は気になるからたまに時間を見つけて様子を伺いに行こうとは思っている。




ここから“あの子”との物語ストーリー

は突然始まったんだ ______ 。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

泡沫ラブソング 依夢⑅ @emmuchil5

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ