部屋の中に蚊
sui
1000字以内の感覚的な口語
何だか天気予報も当てにならない昨今ですが、夜の気温が下がっているのは確かかなと。
先日も窓を軽く開けた状態で過ごす事が出来まして。「流石に冷房は掃除しても良いかな~」なんて考えたりしていたのですが、ふと黒い物が視界でピュンと動いた事に気付いたんです。
室内に蚊が入ったんですね。
明るい事と外気より室温が高いせいか、最近虫を見る頻度が上がっている気がして嫌だな~窓開ける時気を付けないとな~と思ってはいたんです。ただそれでも開ける時には忘れてしまうと言うか。今までは窓際で力尽きているのをたまに見かける位だったので、実害もありませんでしたし。
でも蚊は刺すじゃないですか。これはダメだなと。丁度近くに寄って来たのでパチンとやったんですが、取り損ねてしまって。
で、時間が十一時半とか十二時とかなんですよね。明日の事を考えたらもう寝たい。でも一回パチン!に失敗してしまうと逃げて寄ってこない。体質的に虫除けの類が得意ではないので、寝る前はちょっと使いたくない。
なので取り敢えず虫が嫌がりそうだな~とアロマを焚いてみたりして。ついでに扇風機も点けて、寝室外に追い払おうと戸を開けたりして。
それで暫く待っていたら姿を見ないので「これは倒れたか、部屋の外に行ったかな」と。じゃあ寝ようかなんて思うじゃないですか。そしたらまたピュンと。
寝てから刺されるよりは親切なのかも知れないですけど、何だか馬鹿にされてるような感じでまぁ腹は立ちますよね。
で、きちんと仕留めてやろうと、大して広い部屋でもないのに必死であちこち探す訳です。家具の真横に顔をくっつける勢いで。画鋲の跡だか傷だかに騙されてみたりしつつ、漸く天井辺りで発見したんですよ。
これはもう逃したらアウトだぞ、と。手を伸ばしたんじゃ届きそうになかったので、とりあえず掃除用の何だかよく分からない形をした棒を掴んでですね。蚊の下まで行って。兎に角そーっとですよ。それで最後はえいやっと。
二十分だか三十分だか、つまらない事に取られてしまったなぁと。蚊にしてみれば何という言い草という感じでしょうけどね。
そんなとある日の話でした。
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