第4話 俺が安倍晋三に転生して日本を復活させます!

長い眠りから目が覚めると俺は病院のベッドの上にいた

・・・何故こんなところに?・・・俺は夢を見ているのか?・・・周りが何か騒がしいようだ・・・

「信じられない!何故だ!!」

「奇跡だ!奇跡が起きた!!」

「よかった!本当によかった!!」

俺の周りで叫び声が聞こえる、嗚咽している人もいる

「まあそんなに興奮しないでください。」俺は人だかりに顔を向けて声を掛けた。

人だかりの多くの医師や看護婦だった。スーツ姿の男もいる。

「だって安倍さん!心臓停止して12時間もたっていたんですよ!」

「こんな奇跡は驚くしかないじゃないですか!」

安倍?安倍だって?

もしかして俺はあの射殺された安倍晋三に転生したのか?

「あ、頭がいたい!私は誰ですか!ここはどこです?」

俺は頭を抱えて叫ぶ。もちろんこれは記憶喪失を装ったのだ。

秘書官らしいスーツ姿の男が俺の演技にまんまと騙されて現状を説明してくれた。

どうも俺が転生した世界は2022年の日本らしい。

しかし俺、安倍晋三が首相を続けているなど実際の史実とは異なっている事も多いようだ。

「いま内閣支持率はどうなっていますか?」俺はふと気になり秘書官に尋ねた

「首相が死んで、いやお倒れになった事は厳重に報道管制しています。で支持率ですが急落を続け今は10%を切っています」

「何故?そんなに落ちている?」

「一番の原因は松ドナルドがまた値上げをしたことです。ハンバーガーが1個170円もするのです。

首相の死、いやお倒れを知らない群衆が国会の前に集まり安倍内閣の退陣要求のデモをしています。

その数はついに10万人を超えました」

「松ドナルドの値上げ?つまらない理由だね」俺は独り言ちる

いずれにしてもこのまま俺が首相を辞めればその後はすがちゃんか。

そしてその後は増税くそ眼鏡か?

あいつはダメだ、だめ、岸田ダメ!絶対ダメ!

「よし、デモをしている群衆には俺から直接話をしよう。しかしその前に買い物を頼まれてくれ」

俺はその秘書官に買い物を頼んだ。

そして俺は陸自のヘリで病院から東京にとんだ。

オスプレイを勧められたが勿論断った。


俺は集まる群衆の前に歩み出る

「あ、安倍晋三だ!なぜ?」

群衆たちは驚いた。安倍晋三は度重なるの退陣要求デモに対していつも無視を決め込んでいたからだ。

「安倍晋三!お前が松ドナルドと癒着して値上げさせているのはわかっているぞ!」群衆の中の一人が叫んだ

「そんなに興奮しないで下さい。」俺の声に群衆は静まったので演説を開始した。

「わたくしがですね、わたくしがですね、松ドナルド、松ドナルドとですね、

わたしがまっとぅもるとハンバーガーに対してわたしが値上げしようがないじゃないですか。

そういうイメージ操作はねえ、やめるべきですよ?

そういうことをしてるからですね、、皆さんは信頼をうることが、みなさんはできないんです。

これはっきりと申し上げてね、はっきりと申し上げて、いいですかで、そういうですねえ、そういう、」

「松ドナルドが安倍晋三バーガーを販売したことが何よりの癒着の証拠だろ。強制したんだろ」群衆の一人がヤジを飛ばす

「すいませんちょっと野次はやめていただけますか? たいせつなところなんですから。

こういうですね、こういうたいせつな議論をしているときに、正確な議論をするべきなんですよ。

で、そのなかでですね、そのなかで、この、お、えー、先方がですね、松ドナルドの、あの、おー、ぅ、えー、

安倍晋三バーガーという、松ドナルドのハンバーガーをですね、強制させたいう言い方はですね、

これは取り消して、まず取り消して、え、っう、きっぃ、というものをですね、まずわたしに質問する前に、じゃあ取り消してください。

何度も何度も断ったというのはですね、安倍バーガーについて申し上げたわけであります。それと、強制というのはですね、これは失礼ですよ!

で、あなたたちはすぐにそうやってレッテル貼りをしようとしている。この問題についてもですね、まるで、まるでわたしが関与しているがごとくの、ずーっとそういうですね、えーイメージ操作をこのライブ中継つきしつ(ママ)の時間を使ってですね、えんえんと繰り返していますが、みなさんそれが得意だし、それしかないのかもしれない。

それしか、ま、ないのかもしれませんが、強制というのはですね、強制というのはー、強制というのはじゃあ、わたくしが強制したんですか?」

やじを飛ばしていた民衆は黙った。

「しかし森羅万象を司る首相である私が皆さまにハンバーガーを食べさせられないのは遺憾の極みです。すいません」

「それで謝罪のつもりか!」叫ぶ群衆の一人!

「だからすみませんって言ってるじゃないですか!」

「口先だけの遺憾砲だけか!」非常にしつこい

「これはずいぶん辛口だ。しかしみなさんはお金がないからハンバーガーが買うことはできない、それは私の責任だと言う。

しかしですね、できない理由を考えるのではなくできる方法を考えるのが必要なのです」

・・・よし!今回は大丈夫だな・・・俺は勝利を確信した。


私は秘書官に買わせたものを袋から出して高く掲げる

「皆様たち、これはマルシンハンバーグです。フライパンで焼くととってもジューシーです。

でこのマルシンハンバーグは3個入りで250円くらいですが、私の使っている安売り食品店で120円で買えます。だから1個40円です」

「そんな安売り店なんかどこでもあるわけじゃないぞ」

「つまらない反論だね。しかしあちこちにある業務用スーパーがあれば冷凍のハンバーグは1個40円で買えます!解凍して焼けばとってもジューシーです」

「なるほど!」

「これを見て下さい、これは業務スーパーの8枚切りの食パンです、80円なので1枚あたり10円」

「む、安倍晋三ほどの人が業務スーパーや安売り食品店を知っているとは!」

「カップラーメンの値段を知らない麻生太郎とは大違いだ!」

「40円のハンバーグを1枚10円の食パンで挟む。そうすれば60円でハンバーガーを味わうことができる。これがパンバーガー

いわばまさに、パンバーガーでハッピーという事でございます。」

「ハンバーガーなら170円。しかしパンバーガーなら60円でハッピー!!」

「そんな素晴らしいことを教えてくれるなんて、さすがは安倍晋三様だ!森羅万象を司る首相だ!」

群衆たちは口々に安倍晋三とパンバーガーを褒めたたえる

「安倍晋三様は救世主じゃ!しかし許せんのは松ドナルドだ」

「松ドナルドのXのアカウントに糞リプなげてやれ!」

「松ドナルドの経営者の住所を特定して5chに貼ってやれ!」

群衆たちの怒りの矛先は一気に松ドナルドに向かった

「皆様!松ドナルドを一生懸命貶めたい気持ちはわかります。!しかしネット虐めはやめたほうがいいです。」

「安倍晋三様、それでは俺たちの怒りはどうすればいいのですか!」

「不買です。松ドナルド、あんな人たちに負けるわけにはいきません。

まずは国民の皆さまが松ドナルドを利用することをやめる。クーポンなどに惑わされない!

そして何よりパンバーガーを皆さまが日本に普及することが松ドナルドをやっつけることになるのです」

「そうか!安倍晋三様、分かりました。松ドナルドにはもう行きません」

「不買で松ドナルドをやっつけるぞ!、エイエイオー!」

「パンバーガーで松ドナルドをやっつけるぞ!、エイエイオー!」

群衆たちのエイエイオー!は数時間経っても止まることはなかった。

安倍政権の支持率は一気に90%を超えた。

そして数カ月の後、松ドナルドは倒産した。

安倍晋三は松ドナルドをやっつけ便乗値上げを続けていた悪徳企業を怯ませてインフレを防ぎ国民の生活を守った名政治家としてその名を深く歴史に刻んだのでした。


めでたし めでたし

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干しそばくんと呼ばれた俺が転生して世界を平和にします 干しそばくんと言われた男 @uhyo_ojisan

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