8歩目 静寂の幕開け 〜リハーサルから本番へ〜
白い病室は、静かな舞台裏
リハーサルの幕が、ゆっくりと下りる
チーム医療に支えられた非日常空間
名残惜しさを置き土産に、お別れをする
揺れる車の振動に痺れる足
詰め込んだ重い荷は、旅の軌跡
3ヶ月の扉を越え
杖の先が床を叩くたびに
ひとつ、ふたつ、帰る音が響く
靴を脱いだ足が冷たい床に触れる
そして、湯気の向こうに溶けていく疲労
柔らかな水が背中を包み
湯船は記憶の海になる――
静かな波が囁く、「おかえり」と
息は整い、心はひとつの点に戻る
明日を信じる、ペダルを漕ぐ夢
通い慣れぬ道をひたむきに
風を切ることだけを願う
本番の幕が
いま、静かに上がる
*****************
あとがき
リハビリポエムはこれで完結しますが、今後は通院リハビリに切り替わります。
突然の事故に直面し、身体的なものだけではなく、精神的なリハビリもまた、決して一筋縄ではいかないものだと感じています。それでも、この過程で感じたこと、考えたこと、そして生まれた言葉たちは、私にとってかけがえのないものとなりました。
これからは、この経験を大切にしながら、小説にも反映していけたらと思っています。
最後に、いつも温かい言葉や応援を送ってくださる皆様に、心より感謝申し上げます。皆様の支えがあったからこそ、今日の私があります。
これからも少しずつ、前へ進んでいきますので、どうぞ見守っていただければ嬉しいです。
皆様に、たくさんの感謝と愛を込めて。
本当に、ありがとうございます!
リハビリポエム 悠鬼よう子 @majo_neco_ren
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