第27話 結婚式
この大聖堂は平和への新たな歩みを象徴する場所として、両国の民が協力し、
祭壇へと続く長い通路には赤い絨毯が敷かれ、新郎新婦が歩む姿が際立つように設計されている。天窓から差し込む光がステンドグラスを透過し、壁や床に七色の光が踊り、幻想的な雰囲気を生み出していた。
祭壇の前に立つ
「この地に立つ新たな希望の証として、共に歩み続けることを誓います」
オリバー王の言葉に、
両国の騎士たちは整然と並び、オリバー王の前でひざまずいた。それぞれが剣を両手で握り、自分の前に静かに横たえ、頭を垂れる。その姿勢はオリバー王と新たにスペイニ王妃となる
誓いの言葉が交わされ、指輪を交換した瞬間、大聖堂に鳴り響く鐘の音が式の完了を告げ、外に集まった民衆の歓声が波のように広がった。人々は平和と新しい王と王妃を迎える喜びを全身で表現し、その歓声は空高くまで届いた。
結婚式を彩ったのは、
「皆が安心して暮らせる日常を、私たちはこれからも守り続けることを誓います。楽しく笑い合える豊かな国を築き、そこには理不尽な迫害も、差別も存在させません」
彼女の言葉に応えるように、民衆の間から歓声が湧き上がり、平和と繁栄を祈る声が空にまで響き渡った。風に乗ったバラの香りが結婚式全体を包み込み、二国の歴史に新たな章を刻む象徴として、二人の愛と未来を永遠に語り継ぐものとなったのだった。
完
•───⋅⋆⁺‧₊☽⛦☾₊‧⁺⋆⋅───•
アレクサンダーの恋とか書くつもりでいたのですが、キリが良いので完結とします。思いついたら書くかも。お読みいただき、ありがとうございました🙇🏻♀️
私はいらない子 青空一夏 @sachimaru
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます