第12話 『民俗用語大全 22年版』
意味:山に棲む精霊、神霊。山自体を指す場合もある。あらゆるものに神は宿るとする「八百万信仰」の一部。日本全国に多くの例が存在するが、姿形は様々。猿や熊といった動物の形か木や川といった自然景観の一部の形を借りて人間に接触するパターンが文献において多く見られる。稀に人の形をしたものが人間に害を齎す話が見られるが、怪談・都市伝説の類いが山の怪と混同されている可能性がある。
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つきもの(憑きもの、憑物)
意味:人間その他様々な事物に憑依する存在、事物に憑依する可能性を持った様々な霊の群れ。または憑依された事物そのものを指す。こうした憑依する者・される者とそれらに関する様々な知識・儀式体系を総合して「憑霊信仰」と呼ぶ。憑依する存在には人霊、動物霊、付喪神などがいて、憑依されるものには人、動物、木、石、仏像や刀などバリエーションが豊富である。憑き物には神として崇め奉られる存在もあれば祟りを齎す存在もいる。日本における「憑物」の多くは後者を指し、仮に自身や身の回りの事物に憑かれてしまった場合は修験者、山伏や神職、巫女などによる祈禱を以てして払い落とした。現代においても「憑き物」は忌み嫌われる物、存在として遠ざけられ、一般的に寺社仏閣に安置・奉納されている。
ツキモン 吉太郎 @kititarou
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