なにが○○だ。そうじゃないのに。

ぜんぶ計画通りか

　犯行声明文（はんこうせいめいぶん）に怪文書（かいぶんしょ）。

　犯罪手記（はんざいしゅき）に隠れた日記。

　芸術じゃないからとむかしは吐（は）き捨（す）てた。

　美輪明宏（みわあきひろ）さんの『人生は過ぎ行く』を聞いてからは限度はどうあれ、表現と人生には数があることを知った。

　見え方がひとりひとりちがうのなら変な体操を教えないでほしい。

　どうせ統率（とうそつ）はとれないから。

　仲間はずれだったから知っている。

　優しいグループは無理やり話しかけてくれる。

　厳（きび）しいグループはこちらがいるだけで場所を変えていらついている。

　どこもちがいはあれ必要とされなかった。

　それが健全（けんぜん）。

　いまとなっては意外と似た境遇（きょうぐう）の人がいて、ちがいも楽しめるようになった。

　その時に上から目線でいろいろと強制（きょうせい）してきた人間がいた。

　上から目線（めせん）だし、年齢も上だったから確実にわかりあえないことと当たり障（さわ）りのないことばかり言う現実にへこんだあと、同じ相談をその歳上にした人とはなして馬鹿にしていた。

　そいつらも金をもらわなかったらこんな会話はしないかもしれない。

　ボランティアでいるとしたらそいつはインターネットでこちらを馬鹿にしながら被害者として愚痴をこぼすグループをつくっているはずだ。

　それも仕方がない。

　本当に誰かを救いたい人間はみんな殺されたから。

　社会にやりがいをうばわれて性格から生まれまでみんなでいじめをすることで。

　なにが〝誰かのために〟だ。

　いっそ自分の心配をしてくれ。

　だから人間は人間を馬鹿にすることでしか生きていけない。

　人は弱い。

　自分たちが思っている以上に。

　救いやいやしをもとめて走って疲れて消える。

　いいの？

　くり返しつづけて？

　それが好きな道ならもうそちらに執着（しゅうちゃく）しない。

　だから「なにが○○だ！」と吐き捨てられないように、借り物ではない自分の言葉をみがいていく。

　きれいごとと幸せには問いをたてるために。

　傲慢（ごうまん）さは高い服装からにじみでているのだから。