表の平和

「ただいまー。綾目、ちゃんとご飯食べた?」

「お、おかえり、兄さん。ちゃんと食べたから安心してよ。あれ、父さんたちは?」

「…綾目、俺たち…しばらく家を空けることになりそうなんだ。」

「え、なんで?」

「なんだか地方で被害がでたらしくてね…それを捜索して、討伐して…いろいろ忙しくなりそうなんだ。」

「…そう。わかった。いつから?」

「今夜」

「え…今もう夜の8時だけど?」

「俺は一度道具を取りに帰ってきたんだ。準備ができたらすぐに行く。しばらく、家に1人になるけど…大丈夫?」

「別にこれが初めてって訳じゃないし大丈夫だよ。気を付けて」

「…そうだね。もう、子供じゃないんだよね…」

「…道具ってどれ?取ってくるよ。」

「ありがとう。」


_______________________


翌日、学校


透也「おはよう綾目。なんか顔色悪いな〜w」

綾目「うるさい黙ってろ…」


昨日鬼について考えててあんまり眠れなかったとか絶対言えない…言いたくない…


透也「…なぁ、今日の放課後…ちょっといいか?やばいことになってやがる…」

大翔「お!透也来たんだな、おはよう!」

透也「大翔くん、おはよう。今日も元気だな」

大翔「体の健康、声のデカさ、女の些細な変化に気づく!これが俺の取り柄だから!」

透也「あっはは。それは良いことだね。芸人のボケの人ぐらい元気!w」

大翔「何?ニシ◯ゴイくらい?」

透也「そうそうまさにそれ!」

ニシキゴイ…なんで急に魚の話になったんだぁ?


綾目「二人とも朝っぱらからうるさい…」

大翔「あ、そういやさ、今日数学のワーク提出だよな。俺完璧に終わらせたけど…勘だけどな?綾目…やった?」

綾目「…お前何でこういうときだけ勘が鋭いんだよ!そうですね忘れてました!」

大翔「やっぱりぃ〜」

透也「…俺出さなくてもいいよね?流石に」

大翔「流石に大丈夫でしょw」


__________

放課後

大翔「腹減ったぁ…なんか食いに行こーよー…」

綾目「昼におにぎり4つ食べてたのに!?」

大翔「今日体育あったからそれで消費されたー」

綾目「化け物かよ…」

透也「胃までデカいのかw」

大翔「俺今日部活だからなぁ…今日を生き残ることができたら明日ジュース奢って?」

綾目「やだよ俺に何の利益もないじゃん」

透也「…」

綾目「…どうかした?」

透也「…いや、なんでも…綾目。早めに帰ったほうがいい。なんか変だ。」

綾目「…?」

透也「…俺先に帰るね。また明日。また色々教えてね。先生の色恋の話とか!じゃまた」

大翔「じゃなー!」

綾目「…」


なんか…少し焦ってた気がする…

追う…か

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鬼殺しの一族 むおだ はや @mu1015

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