柚凪月の短編集

第12話 過激派

何？

取材ィ？

ハッハハ。俺をアイドルにスカウトするのかと思ったぜ！

ん？きのこたけのこどっち派ですかァ？

バカヤローが！きのこに決まってんだろうがよ！！！

最近よォ！やれ「たけのこは大きい」だの「きのこは形がキモい」だの言いやがって！

きのこは百薬の長だってのによォ！！

あ？襲撃班？俺だよ俺！

たけのこをきのこより多く作りやがった製造元にトラックで突っ込んだのよ！

俺ほど過激派じゃなくてもよォ！世界にゃゴマンときのこ派はいるんだ！

あ？服の汚れ？

最近彼女がきのこよりたけのこなんて抜かすからよォ！

ぶっ殺してやったんだよ！そん時の血ィだよ！

犯罪？やかましいわ！たけのこ派なんて殺人より重い罪だろがよ！！

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司会「…と、今のがきのこたけのこが本当に戦争になったらのVTRでした！

太田さん、どうでした？」

太田「あの、最後の彼女を殺したって所、あそこが理解できなくて怖かったですね。

そこまでする？みたいな」

司会「なるほどね〜。ジュン・テンドーさんはどうでした？」

ジュン「いややっぱ怖かったんだけど、きのこは形がキモい！しか覚えてないわ」

スタジオ大爆笑

司会「えー、では、次に速報です。過激派ヴィーガン組織が屠殺所にトラックで突っ込む、肉を食べた彼女を激昂して滅多刺し！だそうです。順番に見ていきましょうか」