解説

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それでは、解説していきます。









まず、この物語は、断頭台。



簡潔にいうと死刑というものが題材となっています。


そして彼女は執行人です。



やりますか?



というのは、死刑を執行しますか?という心の選択だったというわけです。



一瞬戸惑いますが、結局は執行を選んでしまう。



いえ、そうしなきゃ自分が職務放棄として殺されてしまう。




ここでいうHPとはhopeとかではなく、本当に命のことです。


相手は何かしらの犯罪を犯したもの。


そう頭はわかっているのに。



どうしてこんなに胸が締め付けられるんだと。


彼女は疑問を抱いているようです。



急に音符がついて陽気に歌い出したものの、内容は死刑のことというちょっと狂気じみた内容ですが、こんな感じだったのは訳があります。



死刑という人を殺すことの重みに気づき、人を殺すことに自分が耐えられていないということに気がついてしまった彼女は、自己防衛として無理やり陽気に死刑を執行していった、というわけです。



笑顔で楽しくしなければ彼女の心、SANは持ちませんでした。


ちなみにSANというのはクトゥルフでも使われている正気度を意味しています。



しかしいくら陽気に処刑していても、それが薄れるだけでしっかりと心を壊していきます。



そして、私はいつまでこんなことをすればいいの?


と、彼女の心は限界を迎えてしまいました。



そして、ただただただ命を刈り取っていくようになりました。



その時の彼女には感情なんてものは一切ありませんでした。



人を殺すだけに作られた兵器のような存在になっていました。



装備品と書いてあるものは彼女の持っているものです。



昔のフランスなどで行われていた処刑方法は首を鉄剣などで刎ねるという原始的な方法だったそうです。



彼女も人をただただ刎ねていきました。



人の首を刎ねた鉄剣は血にまみれ、返り血を浴びまくった服も血塗られていきました。




彼女の装飾品。



たまに前世の意志などの思いなどを装備できるゲームがあります。彼女もまた、逃げられないという思いに似た呪いが装備されていたようです。




しかし、そんな彼女の日々にも救いが起こります。



まずはギロチンという断頭台が作られたことです。


というのも先述した原始的な方法だと手元が狂ったりすると、なかなか死なず苦しみ声が聞こえたりするのです。


それがなくなる……つまり一撃で殺すことのできるギロチンは彼女にとって最高の処刑道具でした。



さらに彼女のことを気遣い相談に乗ってくれる友人ができました。



今までは彼女が死刑執行人として人々から忌み嫌われていました。



そんな彼女に臆することなく、優しく話かけ友人になってくれた少女…….サリーは、ギロチンと共に心が壊れた少女の心を癒やしました。



大丈夫?と心配してくれるサリー。


そんな彼女に少女は大丈夫と答えます。



しかしこんな自分と関わっている彼女もまた徐々に街で忌み嫌われ始め、彼女は申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。



しかし翌る日も翌る日も忠実に死刑を執行してきた少女でしたが、彼女にとって人生最悪なことが起きてしまいました。



救いというのは、最悪の前触れでもあるのだと、彼女は忘れてしまっていたのでした。



そう。



サリーが死刑執行に選ばれてしまったのです。



昔のフランスなどでは、国民による死刑も行われていることがあったようです。



サリーたちの住んでいる国もまた、国民の反感によってサリーが選ばれてしまいました。



その理由は父親の殺人が原因です。



それにより、家族すらも処刑に選ばれ、サリーも死刑になってしまいました。



そして、ギロチンへと首がかけられるサリー。


どんなにやめて欲しいと願っても執行はやめられない。



やめれば、今度は自分が処刑されてしまう。



死ぬことに少女は恐れてしまった。



しかし。



サリーはそんな少女に向かって笑いかけました。



しかしそんな彼女の体は震えていました。



しかしサリーは処刑して、と少女に言います。



彼女は黙ったまま、ギロチンを稼働させました。



ここでいう確定クリティカル攻撃とはギロチンを稼働させることです。


急所に当たったというのは、首という急所に当たったということです。



HP、命はなくなり、Hp、願いは消え失せました。



そして彼女は狂いました。



ノコリサンチというのは二つの意味を抱えています。


/の左側の意味は、SAN値の意味。



もう一つ。右側の意味は、散血。


彼女へ飛び散った血のことを表しています。



それは彼女を赤い人間に変えるほどの量でした。



そしてこの世が嫌になる程狂った彼女は、




『断罪』を選びます。


サリーが死んで放置されたギロチンへ足を運びます。


そして、


カチッと、自分の首をかけます。


そしてググググググっと、刃が上へ上がっていきます。


やいばを上に戻しながら自分の首をかけています。



そして、刃が空気を裂く音が聞こえ、



クリティカルヒット。


つまり首へとあたり、ゴトッと、彼女の首が落ちました。



そして、綺麗な鮮血が宙へと飛び出しました。



そしてSAN値はなくなりました。消え失せました。


当然ですよね。彼女は死んだのですから。



そしてサリーの血と彼女の血が混ざり合います。



そして数十年後。


死刑制度が撤廃されました。



フランスなどでも死刑制度は撤廃されているようです。



人の命を奪うという行為は、正義だろうと執行者の心を壊していく。



そして結果的に死を選ぶのだから。



人の命を奪うということは、事実的に死を選ぶことに等しい。



ヒトの業の一つ、『死刑』『断頭台』でした。

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断頭台クエスト! 桜田かける @sakuradakakeru

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