第14話 もはや相方

「こんはるひ~HESKAL2期生の春陽だよ~!」


ーこんはるひ~

ーこんちゃー

ーきた

ー待ってたよおお


「今日はね、とある企画を持ってきました!!」


ふふふ、私が練りに練った計画……というわけではなくてマネージャーさんが用意してくれたものだ。

私が、FPSをもっと触りたいという要望に簡単に対応できるようなのか最近は好きなゲームをやるだけ。


凄く楽しい。


「題して、視聴者に負けるまで終われまテン!!」


ーおおおお

ー出落ち企画?

ーいや案外耐えそう


というわけで、早速だけどゲームを起動する。

もちろんやるのは【insania rex】

1vs1対応だし、そもそも私が慣れてるしね~。


「参加型だけど1人しか参加できないから、1人1回までで!」


絶対全員回しきるのは不可能だけど、出来るだけたくさんの人と触れたいからね~


「キャラは自由だけど途中で変更なし!!武器も1つ!2セット先取で!じゃ早速よろしく~」


すぐにマッチング。

同時接続数は3000人。

決して低くはないけど、周りのメンバーと比べてしまうと少し低く感じてしまう。

ちなみに2期生トップはなんとプリームらしい。流石だな


「私が使うのは~」


ー知ってた

ーやはり安定のアピト来た

ー気に入ってるなぁ

ー絶対好きやん

ー相手との相性次第やな


「よしよし、じゃスタート~!」


相手さんもキャラを選び終わったのでゲームスタートだ。

障害物がたくさんあって、姿を隠しやすいステージ。


そんな中私が選んだのはショットガン、秘策……というよりは1マッチ目でどれくらいの実力者が現れるのか見たかった気持ちが大きい。


「うわぁ知らないキャラだぁ」


まだ完全にやり込めてないので知らないキャラも続出する。


まあ一旦スキル使用するか。


私のスキルは、敵全体の位置を一定時間把握するもの。


「よし行っちゃえ~」


あとは突撃するだけ!

ショットガン片手にぐいぐい攻める。

一方敵からしたらどこから攻めてくるのか分からないので盲点…………のはずだった。


「痛い!!なんで!?」


まさかの先に私が攻撃を食らった。

場所がばれていた?

え、でもそんなことある?


即死にはならなかったけどそれでも致命傷……ちょっと痛い。


ーあー

ーあ、こいつか

ーアピトに対策張れるもんなぁ

ーこれは完全に対策してるwww

ースキルで味方分かるのがアピトだけだと思うなよ~


「え、あっちも場所分かるってこと!?まじか!!」


まさかの衝撃。

やはり無知が最大の敵ってやつか。


「でも、勝っちゃうしかないよね~」


こっから一旦負けようなんて考え私には浮かばない。

ここからどう勝つか、それの方が考えるべき。


「まずはっと」


ショットガンをリロード。

あそこで当てれなかったのが大きく響いているが仕方ない。


「よし、行こ」


リロードし終えると移動開始。

少しの油断で私はやられてしまうので最優先に動く。


「スキルが溜まるまであとちょっと……」


でもこれ、相手もスキル使うのかぁ


「いやもうこれ、野生の勘だな!うん!」


スキルが溜まっても私はまだ発動しない。


ー????

ー狂気!?

ー何してるの

ーはい?

ー使いましょうか


「今使わないだけだよ、バカじゃないから使い時考えてるだけなの!!」


流石に気が付いていないわけがない。

もちろん作戦は張ってある。


一定時間を体内で数えて…


「よし!ここ!!!」


私はスキルが溜まった数秒後に遅れて使用した。


まあ考えてみれば単純なこと。

相手とのスキル発動時間をずらすことで、私が優位な立場をとるのだ。


「よしよし、」


最初の数秒でやられさえしなければ、あとはこっちのもの。

しっかりと詰めきって、ショットガンを1発。


「え、まだやられないか」


確実にワンパンコース入ったと思ったのに。

一旦下がって体制を整えるかぁ。


「って攻めてくるよね~」


そりゃ相手がHP瀕死ならここで攻めるのが筋。

でも一方で私は隙をつまみ上げるのがチャンスに切り替わる瞬間だった。


「よっと」


相手が撃つであろうタイミングで障害物の裏に、そして弾が通り過ぎたタイミングで身体を出す。


「もらった~!」


相手がまだ2発目を撃てない時間の間に私が撃ち倒す!

だいぶベタな作戦かもだけど、結局基礎が大事なんだよ。


ーうっま!!

ー上手い!!!

ー強い

ーそれは上手すぎ

ー綺麗に撃ったなぁ


「よしよし!2本目も取るよ~!!」


2本先取。

でも相手のスキルが掴めると、もはや怖いものも無い。

ショットガンを駆使、相手のスキルタイミングをずらす。


「はい勝ち~!」


2本目はあっさり取れてしまう。

特に見どころがないくらいにはすぐに……。


まあそれもそれでいいか。


ー普通に鬼強い

ーうっまい

ー勝てる人来るかなあ

ープリーム行け!!

ープリームならわんちゃん?

ー微妙

ー誰なら行けるかわかんねええ


「さてさて、まだまだやってくよ~!」


枠の時間は十分すぎるほどにある。

枠内全勝を目指して、まだまだ頑張って行くぞ。


徐々にFPS界隈から注目を集めだしていることに、まだ春陽は気が付かなかった。


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【後書き】

すっごく投稿期間に間が出来ちゃった!ごめん!!!!!!


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不登校でFPSゲーマーの女子中学生、好奇心で応募したらVTuberになっちゃったので無双します 白崎 奏 @kkmk0930

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