人生という冒険 das Abenteuer des Lebens

覚醒は全能への目覚めとなり、

眠らずに越えた幾夜を想っては

嗚呼、この世界よ凍ってしまえ


知らないのだな、悟りの火

悟って抱いた真理の意


悟って歩んだ涅槃路は

天上楽園、夢の園

門に繋がる薔薇の道


生まれた日々は遠くても

終末の色に眩んでも

凪の音が導いてくれる


穏やかな渚、晴れ渡る空

緩やかな時の流れの中で

時流はなくても

僕はここにいて

神は僕で

世界は僕の中にあり

全ては神と解脱の日


門前に立つ。

その門此岸と彼岸のシ

ラカン・フリーズの水門は

死者を誘う虚空の先へ


死して解脱の真理なら

生まれ消え行く定めなら

リタに花が咲き散って

枯れゆく想いも夢なのか


涅槃寂静の夢を見た

絢爛シ天の花々が

咲き誇る地に泣いていた

天上楽園の乙女らは

優れた言葉を教えてくれた


「ありがとう。愛しています」


全ては僕と知って

世界は完全なる一だと知って

独りぼっちの神様は

それでも、他を求めた世界は

二人目を探す旅に出た

そうして世界が生まれたんだ


人生は冒険

真理はあるけど

生まれた意味はまだわからないから


大航海の先に何もなくても

僕は探し続けたい

だから僕は今日を行く

だから僕は歩くんだ


einen Ausflug machen

was jenseits des Abenteuers liegt

kann nichts sein

Nichtsdestotrotz

Ich möchte weiter suchen


(旅に出る。冒険の先に何があるか、何もないかもしれない。それでも、僕は探し続けたい)





フリーズ28 散文詩『天より再び』ー完ー

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フリーズ28 散文詩『天より再び』 abermals vom Himmel 空色凪 @Arkasha

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