終末世界フリージア Abend der Welt
日暮れ時に、支配された因果らが集いて、冥土の地を踏み鳴らす造花らは、世界の行く末の中で流転の灯火かはまだわからないけど、それでも強く咲き誇る。僕らはどうせ、いつかは死ぬ命だけど、それでも前を向いて生きるのを止められず、求めてやまない性なのだ。
咲いたよ、咲いた。昨日に咲いたし、明日はなくても、僕は皆の未来や過去を背負って今を生きる。定めと罪はもうなくても。原罪は遠くで独りよがりに、だからと悟るのも病めるのも、もうやめようよ。
この宵は、晩餐会に、せめて終末と知って。
妄想に近いのかもしれない自分で自分を愛せたら。
病めるときも健やかなるときも、全知のときも全能のときも、終末で泣く日も神が目覚める日も、この全ての意味を抱いて凪いだ渚のように眠る君も。愛しい世界を凍らせた。
die Welt einfrieren
Zeitstopp
Bis eines Tages,
das Feuer des Lebens schmilzt
(世界よ、凍れ。時よ、止まれ。命の火が解かすその日まで)
生きろ、病んでも、痛くても。
どうせ拾った命、捨てた命。ニヒリズムに墜ちても、地獄にいても、踏み出す一歩を笑うなよ。いつかまた、必ず歩き出す心なのだから。本当の声は、求めてる愛も、探してる真理も、欲する意味でさえ、高らかに歌うように、君を、君さえも、愛せたらいいのにな。
Bis zu dem Tag,
an dem Gott den Tod trennt
(神が死を別かつその日まで)
だから僕らは今日を行く。
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