第5話 さようならの後で
綾音が「幹太?居るの?ただいま」と帰ってくると、幹太の洋服がない事が分かった。
幹太がテーブルの上に残していった手紙には「俺は、綾音の事を信じていたけど、睡眠薬を飲まされて、その後の記憶はないけど、綾音が家を出て行って他の男と仲良さげに入っていくのが見えたんだ。俺達、このままじゃうまくいかないかもしれない。別れよう」と言う手紙と共に指輪が置かれていた。
公園に居て、ベンチに座っていた幹太が「おーい、幹太さん、どうしたの?」とある若い女で、心南(ここな)が此方を見ていた。
心南に幹太が「な?何で俺の名前を知っているんだ?」と声を掛けた。
心南が「私は、綾音の妹だからね?お姉ちゃんからよく聞いているよ」と返事を返した。
幹太が「あぁ、そういう事ね?なんか綾音に似ていると思ったよ」と心南に話をした。
心南と話している間に、綾音との家に着いた。
綾音はもう、家には居なくて、心南は「幹太さんの家良いな?此処に今までお姉ちゃんと過ごしていたんでしょう?二人きりの家って憧れるな」と幹太と綾音の家を見て話し掛けた。
幹太が「良いだろう?此処で2人で過ごしていて、長かったような短かったような気がしてさ。一人でいると凄く寂しいよ」と返事を返した。
心南が「あ、これ、お姉ちゃんでしょう?凄い笑顔で映っている写真が多くて羨ましいな」と見ていた。
幹太が「あの時は綾音も若かったし、笑顔が輝いていて、何も考えていない優しくて明るい子だったのに、いつから、浮気をするようになったんだろう」と目から涙を流していた。
心南が「幹太さん。私、幹太さんがこんなにお姉ちゃんの事を想っていたのに、浮気して裏切って、許せないよ」と真面目な顔をしていた。
幹太が「心南ちゃんがそんな風に想ってくれていたなんて嬉しいよ。でも俺には魅力が無かったから良いの」と涙を拭っていた。
心南が「幹太さん、そんな事ないですよ。私は、お姉ちゃんにはわからない幹太さんの優しさがあるはずだから」と幹太の手を握った。
心南と一緒に食事をして、話をして、デートを重ねて行き、昔の綾音との写真を捨てた。
幹太は「心南、幸せになろうな」と2人で幸せを誓い合い、心南は「はい、幹太さん」と返事をして2人は幸せに暮らした。
さよならの後で 影山 みはつ @mihatsu1865
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