駄文集い

かき猫またたび(オス)

白を黒という人

豆腐ってどんな色してる?


なに突然。白みたいな感じじゃないの。


白を黒という人をどう思う?


え、うーん、ちょっと変な人? オセロで、「いやそれ黒だから」みたいな話はしないでしょ。認識を共有しているから話が進むわけで。


けど歴史に名を残す人はだいたい既存認識に懐疑的な見方をした人だよね。常識を不変なものと捉えないというかさ。それとも変人の足跡は目につくのかな。


周りと一致団結して大事をなすことだってあるんじゃないの。常識のある立派な人も普通にいるし。


一人かチームかは方法の問題で、変人でなきゃいけないみたいなこともないけど、現状に疑問を持つことは大切でしょ。


でいうなら、みんな大なり小なり持ってそう、不満かもしれないけど。


不満は、感情的にものを見ている気がする。例えば、勤務時間の2時間前に出社して仕事をしている人が、「なんでこんな朝早くから働かないといけないんだ」って愚痴を言っていたとする。


労働環境がなんだかね。


不平不満を口にすることばかりに気を取られると、現状把握や課題認識に意識が向かない。感情の力は強い。悲壮感に飲み込まれると、今の状況から伸びている選択肢を見落としかねない。自分の状態や、何に悩んでいて何ができるのか、どうしたいのかを俯瞰して見れなくなる。感情の発露とは別に、冷めた視点で疑問を観察する思考領域がないといけない。次の行動に繋げるために。


うーん、オセロのコマでみんなが黒だと思っていたものが、実は白だったってこともあるのかな。


デカルトは考えている自分しか確信持てなかったわけだからあるいはね。白は200種類あるって言っている人もいるし。


なんだか全然認識共有できてないじゃん。


見ようによってはたくさんあるってことだよ。日常生活において白はどんな色かって聞けば大体の人と認識を一にできる。けど白は白だと不変的なものとして捉えると、先に進む道があったとしても思考の歩みは止まる。誰もが信じて疑わないことに対しても、ひとつまみの疑念を加えてみるといい。少し違った風味を奏でるはずだ。


この間、砂糖と塩を入れ間違えてたね。


私はまず自分自身を疑わないといけないようだ。

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