第十四回 で、帰り道はね。(千恵の視点)


 ――サングラスを外した。黒ずくめの女が自ら素顔を晒した。



 黒とは対照的な白い微笑み。そして千恵ちえ梨緒りおも声にしたの。


「ママ……」

「これで知らない人ではなくなったよね。知らない人にはついて行っちゃ駄目って言ったから。頑張ったね、二人とも。お昼まだなんでしょ、どっか食べに行こうか」


 と、いうことは、罰はもう解除されたってことで。


 ここドバシカメラには、レストランがある。エレベーターで上がるよ。結構上の階にあるの。そして着いたの、ファミレスのような感じのお店と、専門店みたいなお店も……


「何食べる?」と、ママは問う。


「スパゲッティ」と合唱になる。入った場所は専門店。御座衛門という名の専門店。


「二人とも好きだね、パスタ系」と、ママは言うけど、


「ママだって」と、千恵と梨緒は口を揃えた。すると、ママは満面な笑顔で、


「さあ、食べたら、まだまだ回るよ、ショッピング。梨花りかも、もうすぐ来る

って言ってたからね。これからだよ、お楽しみはね」と言ったの。帰り道は、まだお預けのよう。



 そして歩く、新しい章へと。


 ママが描く『新章たるウメチカ!』は、またここから新章へと移る。



 今は完結から六年先の世界。そこでもまた、とある小説サイトの『書くと読む』ではコンテストの応募が、また始まろうとしてる。ママは「またやるよ」と心を決めるの。


「主人公は君たちだ」


 と、ママは言った。なら、この旅のお話は、ママは一部始終を見てたこと。見守ってくれてた、千恵と梨緒の冒険。喧嘩ばかりの二人が力を合わせる物語。本当は、一番お互いのことをわかりあってる仲の良い姉妹だから、誰よりも誰よりも……


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二人揃ってウメチカ・チルドレンズ! 大創 淳 @jun-0824

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