第8話
学校につく。
相変わらずゆりがやってくる。
「もってきたの?」
頷けなかった。
「次、左手やるから、まってな。」
もう限界が来ていた。
教室のみんなからは無視。
ゆりからの呪縛はとけない。
先生も誰も助けてくれない。
14:35
屋上にいる私は羽がはえたように
その場から旅立った。
お父さん、お母さん
ごめんね。
なにも不自由がない家庭で生まれて
私立の高校に入って
地獄のような毎日。
それでも1年耐えた私は
もう耐えることができなくなっていた。
ありがとう。
ごめんなさい。
落ちていく瞬間に走馬灯のように
幼少期のことを思い出した。
遺書には、ゆりにされ続けてきたこと
お父さんお母さんの子供に
生まれて来て幸せだったことを
書いた。
私はもう、この世にはいない。
そして、遺書を見つけた先生たちや
親が、ゆりについてPTA会議をした。
ゆりは退学処分。
もちろんその仲間たちも。
私が生きていたらこうはならなかっただろう。
神様、羽を与えてくれて
ありがとう。
生まれ変わったら
楽しい高校生活を送りたいです。
自由だ。
私には羽があるのだから。
羽をつけられたら 渚 @n______47c
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