第3話.ブラックコーヒー
「さくらちゃ〜ん。帰りましょ〜」
授業が終わり、帰る支度をしてさくらちゃんに声をかける。
「うい〜。今日は先生にダル絡みしなくていいの?」
「ダル絡みって言わないで!」
さくらちゃんの言うダル絡みとは、私が放課後になると必要以上に有栖先生に話しかけているときのことだろう。
「あれはダル絡みではなくて、先生の情報を収集してるだけです!」
「きも…」
「じゃなくてっ!今日はさくらちゃんとパンケーキが美味しいと今話題のカフェにでも行こうと思いまして」
「あー。この間言ってたとこ?」
「そーそー。てことでレッツゴー!」
そう言い、さくらちゃんの腕を引いて半ば強制的にそのカフェに向かった。
カフェにつくと平日だからか思っていたよりは混んでいなくて意外とすんなりと席へ案内された。店の中は甘い匂いが広がっていてそれだけでもうテンションはMAXに近かった。
「お〜。結構種類あるんだね。迷っちゃうな〜」
さっそくメニュー表を広げ何を注文するかを考える。
「じゃー。ウチいちごパンケーキとミルクティー」
「私フルーツパンケーキとアイスコーヒー」
「あれ?珍しい。レモンティーじゃないんだ」
「有栖先生ブラックコーヒー好きなんだって〜」
さくらちゃんが呆れたような目でこちらを見てくる。
「でも真依ブラックコーヒー飲めないじゃん」
「そうなんだけど〜。好きな人の好きなものは好きになりたいというか?」
「まぁ、わからなくもないけど。残さないでよね」
「わかってるよ〜。さっ注文注文!すみませ〜ん!!」
お互いの頼むものが決まったところで大声で店員さんを呼んだ。
先生に恋した私の話。 @iikotonaikana
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