あとがき

 こんにちは。「タイトル」はお楽しみ頂けましたでしょうか?


 こちらは「救世主症候群シリーズ」第二部にあたる全容編の「特務予備隊編」での設定を用いた短編読み切りとなっています。


 何故ティロはそんなに懲罰房が怖いのか、時々出てくる物騒な話は何なんだ、そもそも予備隊とは何なのかといったことは是非本編をお読み頂ければと思います、が……本作のわちゃわちゃした雰囲気は本編にはほぼありません。しかも予備隊時代が10万字くらいしかない上に、あんまりわちゃわちゃしてません。8割くらい殺伐としています。この短編はぶっちゃけ詐欺です。


 特にティロに関してはこの短編では一切を書いていませんが、本編を読むと驚くような特性がたくさん出てきます。今回みたいに剣技に関してだけなら非常に「いい奴」なのですが、その他は……本編で確認してください。多分いろんなことのニュアンスが違って見えてくると思います。ティロの前提や予備隊に入った経緯なども簡単に作中に出したのですが、「いや、それは大筋ではそうかもしれないけどこの表現は全然違うと思う」という点はあります。そこはわかりやすさ重視です、すみません。


 事件編では様々な登場人物がティロが引き起こした殺人事件等を推察して、何故彼がそのような凶行をするに至ったかを探るストーリーになっています。そして全容編では一族郎党皆殺しにされたティロに更なる理不尽と絶望のコンボがひたすら続いたところで、思い余ったティロが姉を殺した上官を家族ごと抹殺するというのが本編のあらすじです。


 ぶっちゃけ作者も書いていて気分悪くなるレベルの理不尽と鬱展開並びに「いっそ死んだ方がマシかな」が怒濤のように襲いかかってくるので、ある程度元気なときにチャレンジしてほしいと思います。この短編の読後感を想定して読み始めないでください、マジで。死にます。


 ちなみに本編にはここに登場するティロとシャスタの他に、黒髪の面倒くさい自称欠番王族と彼を支える健気な銀髪最強オタク剣技女子、作者が稀代のヤンデレとして書いている赤毛の可愛いヒロインなどが登場します。この短編ではとてもいい奴のティロですが、本編では現在完全にダークサイドに堕ちてヒロインと一緒に悪人としての道をひた走るところにいます。


【救世主症候群・事件編】

https://kakuyomu.jp/works/16817330656813658108


【救世主症候群・全容編】

https://kakuyomu.jp/works/16817330664310915681


 お話としては、事件編では謎がほとんど解明できずに終わってしまいますが全容編では明かされるべき謎を解明して、事件編と同じ時間軸まで話を進めます。そしてその後の話の解決編が現在予定されています。つまりまだまだ全然終わりません。いつ終わるのかなあ……。


 何にせよ、久々に予備隊っ子たちを書けて楽しかったです。特にハーシアは本編でもああいうキャラで行く予定だったのですが、存外出番をカットされてしまったので名前だけの人になってしまったのが残念だったので嬉しい限りです。あとコリトVSデイノ・カランも事件編でセラスがハイテンションになるためだけに出した話だったので、今回詳しく書けて面白かったです。それにしても「コリト・アーロ」のネーミングの適当さよ……。


 そして改めて予備隊闇深いなー……と自分で設定した組織なのにちょっと怖くなりました。まだ特務や予備隊に関しては本編でも取り上げていない暗部があるので、楽しみにしていてください。まだ初代特務部長の話が全然出ていないので、そのうち……!


 それではまた、どこかのタイミングで短編が書けることを願いまして……ばいばい!

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