第10話 レガート王国物語。
グリュックに思いを伝えた。大人の汚い一面も含めて。
彼はそういうのに疎いかと思えば、スンと大人の顔になって、
「つまり、もう我慢の限界なんだ?良いよ。僕に手を出してごらん、今度は僕があなたに思いを伝える番になる。」
「あまり意地悪しないでくれ。。」いつのまにか女の顔にさせられた。
ーー一晩だけなのに、。。ーーーー
あれから一週間、とうとう、彼は寝た責任をとりにドルチェの寝床にもう一度忍びこんできた。あれよあれよという間に男女の間になってしまった。深い懇ろの関係だ。
ドルチェは相変わらず戸惑っていた。
こんなにも簡単だったのか。男女というものは。
そんなドルチェに嫌気がさして、とうとう広間でキスをした。彼女が男装していた意味すら無視して。
広間は女貴族達の黄色い悲鳴で喝采だった。
王殿下が実は女性だと知っている年配の方達は方から荷が降りたように破顔した。そして少年、、いや、青年王に拍手と紙吹雪を。たくさん送った。
ふた組の結婚式には、大勢の孤児院の子達や、民間達が大勢賑わって弦楽器と鳥が美しいハーモニーを描いていた。
fin.
正伝『レガート王国物語』 コトネ @averi_kotone_1007
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