最終話、未来を受け継ぐ者たち

とある人物が墓参りするようで広々としている草原にある墓まで来ていた。



その墓には名前など記載されていないがそれでもその墓参りをしている者は分かっているように話し始めるのだった。



「とても久し振りになりますね、雅志先生・・・色々とやるべきことが多すぎて報告が遅れてしまいましたが報告しますね。私はようやくあのアンナを討ち倒して世界の秩序を脅かしていた奴はいなくなりました」



男はそう伝えるとまだ言いたい事があるのか話を続けていた。



「あの時に雅志先生が命を懸けて時間を・・・未来を守る事になりました。あの者に対抗するために準備する時間もそして多くの戦力をなくしてくれた事も勝利に繋がりました」



そう墓の前で報告をしていた、そして男は続けて報告をしていた。



三代目フェニックスの息子はすくすと育ち、今では小さな国の主となり多くの者たちと共に国を運営していること。



そして多くの人に愛される人になり複数の女性とも関係がとても良く未来は明るいと伝えていた。



脅威とも言える存在は少なくても四代目フェニックスにはありませんと報告をしていた。



男はそう嬉しそうにして報告をしているとお供え物としてお酒やセブンスターの煙草を供えてから手を合わせながら言うのだった。



「雅志先生、宜しければ今後の私達を見守ってください。それと雅志先生にも楽しめそうな話なども持っていつかはそちらに向かいますのでそれまでのお別れです・・・先生、またいつか必ずお会い致しましょう。私も英雄フェニックスの部下であった蝮さんと雅志先生の教え子として最後まで頑張って生きていきますから」



それを終えると男はその場を後にするのだった。



こうして初代英雄フェニックスに属していた英雄たちは全て星となり伝説となった。しかし、その遺志は未来に受け継ぐ事になりかつて初代英雄フェニックスが目指していた理想の世界。



悪魔も人間、天使、獣人たち皆が共に共存したいと思っている者達が集まり秩序を創りたいと願っていた夢、多くの英雄たちが命を懸けて繋いだその夢、初代英雄フェニックス、二代目フェニックス、テンガ・ヒノモト、三代目フェニックス、アクト。そしてそれに付き従ってきた英雄たち。



初代フェニックス亡き後も必死に支えていた内藤昌豊、部下たちを逃がすために壮絶な最期を遂げた王平、二代目フェニックスを献身的に支えたエルフ、アリシア、三代目フェニックスを育てそして命を救って死んだ初代、蝮。



そして四代目フェニックスとなる未来の者たちを救うために命を燃やし尽くした川内雅志。



多くの者たちが望んでいた理想は初代フェニックスが亡くなりそして英雄たちも死に長い時が流れて遂に四代目フェニックスでようやく叶うことになるのであった。



こうして初代、二代目、三代目たちフェニックスたちの物語は幕を閉じた。



そしてそれは新たな神話となる英雄たちの物語の始まりでもあった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

脱サラをしてダンジョン冒険者になります!〜え!?ドラゴンぐらいはすぐに倒せるよね!?〜 人中の蝮 @atkeda

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ