第60話

こと戦闘となれば”朱雀”の通り名の如く

あかと黒の閃光が場を赤く染めてゆく


黒髪の瞬撃を首筋に受けた刹那、

朱い光が目の前を走り 地に伏せる


…征十郎と対峙した者達が皆口を揃えた

ようにそう語ることから 1年にして

朱雀の名を冠するようになった征十郎。




しかし、目の前の少女はそんな通り名など

知るすべも無く、一人称の僕・俺問題で

臆面もなく征十郎をイジってきた。




「ごめん


 あんまし気にしないで?


 それより子猫ちゃん、宜しくね!」




『あぁ うん、わかった


 でも、

 雫ちゃんが変わってなくて良かったよ


 夜遅いから もう帰りな?』

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黒の結晶 YSK @YSK-yushika-888

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