第18章
第18話
「お父様…お母様…、ありがとうございます。」
リリィとユリアは、自室に戻り、一息ついた。
「ねぇ、ユリア…私、今までお父様とお母様の事、よく分かっていなかったかも…ちゃんと、私…愛されていたんだって、そう思った…。」
「そうね…年数が経って、気付く事もあると思うの…。」
「大丈夫よ、これから紡いでいけば良いの。」
ユリアは、リリィの頭を優しく撫でた。
「うん、そうだね。ありがとう…。」
暫く沈黙が流れた。
「…ねぇ、百合の花言葉って…知ってる?」
先に沈黙を破ったのはリリィだったが、心なしかリリィの表情が緊張した面持ちだった。
「純粋…。リリィにピッタリな花言葉よね。」
「…それと…永遠の結婚…。」
リリィが震える声で、衝撃の一言を放った。
「えっ…?」
ユリアが驚いた表情で固まった。
「ユリア…これからもずっと、私の隣に居て下さい…!!」
「リリィ…!!」
突然のプロポーズに、ユリアは涙を流し、優しい口付けをくれた。
それから私達は、一緒に暮らし始め、穏やかな日々を過ごしている…。
お父様とお母様とも関係が良好になり、行き来する様になった。
あなたと巡り会えて、私は幸せ…。
Innocent Lily…あなたの色に染められて、手に入れた…大切な人を愛する純粋な心を…。
fin…♡
Innocent Lily 如月 春音 @Kisaragi-Harune
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