第12話
虹光商会へと戻ると今度は先ほどのような騒ぎは起こらず、スムーズに店内へと戻る事ができた。あの待ち時間で一体何をしたんだろうか…。
さておき店内カウンターへ。コーレルさんの言っていた通り、既に査定は終了済。こんなに貰っていいのだろうかという額を提示されたので当然OKし、装備の買取についてはこれで終了。
「と、これを渡しておこう。」
「ペンダント…ですか?綺麗ですね!」
人数分手渡されたのは虹を想像させるレリーフが印象的な金貨を模したペンダントだった。
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虹光商会のペンダント(金)
虹光商会会頭が認めた者に渡すペンダント。
虹光商会にてかなりの待遇を受ける事ができそうだ。
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フレーバーテキストのみ…か。【金】と記載のある以上、他のグレードもありそうな気がする。どう見積もっても金は上の方だとは思うが…、それだけコーレルさんが俺達を買ってくれているということだろう。
「これを提示してくれれば虹光商会は君達に十分なサービスを提供すると約束しよう。」
「いいんですか?」
「いいも何も君達はわしの恩人だ。多少色をつけた程度で恩を返したとあっては虹光商会の名が廃る。受け取ってほしい。」
AVOに限らず、ゲームにおいて良くしてくれる相手というのは見方によっては何よりも貴重だったりする物であり、冒険も序盤、現段階で大手の商会との繋がりが出来たのは非常に運が良い。
ウカの様子からしてとりあえず日本エリアの大体の街には支店がありそうだしここはお言葉に甘えて贔屓にさせてもらおう。
「さて、世話になったな。またいつでも訪ねてきてくれ。…まぁわしがどこにいるかは分からんが…伝言ぐらいはできるからな!」
ガハハと笑う彼に見送られ、俺達は再び3人の旅へと戻るのであった。
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「なんか、色々ありすぎてあっという間でしたね…?」
「気がついたらあっという間だったな。」
今日を終える前に少し今後の話をしておいた方が良いだろうと、都市の中心から少し離れた位置に建っていた落ち着いた雰囲気の喫茶店に突入。適当な物を頼んで話すのも定番になってきている気がする。
「トーマ。どうする?」
「どうするって… 闇ギルドの事だよな?」
「ん。もち。」
「どうと言われてもなぁ…。」
漆黒の闇ギルド、だったか。正直こちらからは動きようがない。今現在分かっている事とすれば、
・相手はギルド単位の集団。
・プレイヤーも在籍している。
・聖国のアイテムを欲している、若しくは妨害しようとしている。
・国王暗殺に関係している可能性
くらいだろう。
余りにもヒントが少な過ぎるのだ。
「暫くはギルドからの情報待ち…かな。」
「私達が襲われる可能性もあるんでしょうか…?」
不安そうな顔で聞いてくるハル。
実際ない話ではないが…。
「シュバルツくん達に俺達は名乗ってないし、そう簡単に俺達に行き着く事はないんじゃ無いかな。偶然という事はあるかも知れないから、油断はできないけど。」
こう改めて言葉にすると、厄介な事に巻き込まれてしまったなと思うばかりだ。いざアプデ前のほぼソロ状態であった頃ならまだしも、今はパーティプレイだ。特に初心者組であるハルのメンタルが心配になる。これでAVOを楽しめないとなっては本末転倒だろう。
「気になる様なら少しゲームをお休みするか? ほとぼりが冷めるまで待つのもありだと思うぞ。」
「…? 私は全然かかってこーい!って感じですよ?」
どうやら杞憂だったようだ…。
もしかして俺より
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「じゃあ、明日からも王国ルート…とはもう言えないか。闇ギルドルートをメインに進めるって事で大丈夫か?」
「はい!おっけーです!」
「ん。おけ。」
2人との意思疎通と店の会計を済ませ、店を後にする。
明日はまだ楽しめていないグリンの街めぐりからだろうか。
冒険者ギルドもクエストを確認できていない。まだ見ぬ新しいクエストがあるかもしれない。
何から始めようか、楽しみにしながら眠りに入るトーマであった。
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こんばんは。自我です。
なんか下手に俺たちの冒険はここからだ!感出ていて我ながら良くないですね。
話を綴ろうとすると手が止まります。スランプですね〜。
そもそもここまで上手くいき過ぎていた弊害なのでしょうか、贅沢な悩みだと自覚しております。
さて、このままでは話も面白く無くなる上、せっかく最新話まで読んでいただいている皆様に失礼かと思いまして。
毎日投稿にこだわるのを少しお休みしようかなとも思っております。
サボると完全に心が折れてしまいそうなので執筆活動は毎日続ける予定ではありますがそれだけ、ここでお伝えしておこうと思いました。
2ヶ月と少し。毎日投稿にお付き合いいただきありがとうございました。
もしよろしければ、今後も続くAVOの世界をお楽しみいただければと思います。
サ終手前の元覇権ゲームを極めた俺、再ブームした世界で無双する。 蒼 @sora_21
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