誕生!! 魔法少女ジューシーミカン エピローグ

 間も無く元の姿に戻った。


 持っていたステッキもカードに戻った。


 安心したら、わたしのお腹がぐぅと鳴った。


「ねえ雪丸……お腹すいたから帰ろっか」


「そうだな」


 わたし達は公園を後にした。


 あ! そうだ、敵のお姉さんのことはおまわりさんに通報しておこう。


 また襲われたら嫌だもんね。



 帰り途中、ちょうど八百屋さんの前を通ったら……。


「一体どうなんっとんじゃこりゃあああああ!?」


 商品の柑橘類がしおしおになっている。



 スーパーの前では……。


「キャー!! 柑橘類が全部干からびているわー!! 一体どうなっているのよー!!」



 立派なお庭があるおうち……。


「な、なんということじゃ!! わしの大事に育てていた柑橘類の木が枯れておる!? 嗚呼~! わしゃあ、もうだめじゃ、ガク……」


「おじいちゃん、しっかりしてー!!」



 その後も通り過ぎる場所場所で――。


「ぎゃあああああああ!!」


「キャーーーーー!!」


「のおおおおおお!!」 


 柑橘類からジューシーさが無くなったせいでなんか町中大パニック。


 わたしは隣を歩く犬にさり気なく尋ねた。


「ねえ、雪丸……」


「なんだ?」


「もしかしてあの技って……。使ったらいけなかったのかなあ?」


「だからオレは止めたんだ。やっぱり使うなって」


 わたしは少し考える。



 そして……。




「てへっ☆彡」


 笑顔でごまかした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

魔法少女ジューシーミカン そえじろう @soejirou

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ