怖い(くない)話

抹茶 餡子

第1話

怖い(くない)話


肩が重い。

ここ最近…3日前からの悩みだ。

本当に、肩が重いとしか言いようがない。

肩以外にも手、腕なども重いし、痛い。

全身が何かをぶら下げているようだ。

ジメジメとした夏の暑さが続き、汗がダラダラと流れ続ける。

お化けなんて、出ない!と言い切れるくらい、空は明るく、前には綺麗な入道雲ができている。

友人に肩が重い話をすると、「俺が助けてやる」と、呆れた様子で手を貸した。

すると、どうだろうか。

フッと肩が先程よりかは楽になった。

友人には、なにか不思議な力があるのかもしれない。

辛くなると、友人が手伝ってくれる日々が続き、5日目となった。

俺はとうとう我慢できなくなり、不満混じりに原因を友人に尋ねた。

「俺は何が原因でこうなったんだろうか…」と。

すると、友人は眉を8の字に曲げて、さも不愉快そうに…呆れた顔をこちらに向けて言った。


「お前が夏休み前に荷物を持って帰らないのがいけないんだろ」

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