第十一話◇面接
ふーーーーっ、いよいよ来てしまった…。『面接』が!
そう、今日は面接当日。来てしまった。この日が_____!!
大丈夫だ、やれることはやった。あらかじめどんな質問がくるか予測し、できるだけ対策をしつつ、自分の考えを追求して、柔軟に対応できるようになった。
大丈夫だ、やれる。私なら。
カタカタと震えている体を抑え、息を吸って吐く。落ち着け、私。カチコチになってたら、固まる。
(ふぅ。行くか!)
私は現在、会社の前に経っている。どーん、と効果音がつきそうな会社_____、つまりは、面接場所。
デケェ…。お、大きすぎる……___。
まぁそれはいいとして。ガラス張りのドアに手を滑らせて押す。中はとても綺麗で、美しい。そして、広い。ううん、さすがでかい事務所___。
指定された場所へ行くため、突き当たりにあるだろうエレベーターへと足を進める。
エレベーター内に入り、ピッとボタンを押す。ウィーン、と音が鳴り、ドアが静かに閉まっていく。体が上へ持ち上げられるふわんとしている感覚を感じながら、
「いよいよだなぁ。」
手と手を握り合わせ、下を向く。
うう、やっぱり、すごく緊張している。大丈夫だろうか?
前へ進むと決めたなら、前へ行くまで。足を前に進めるだけ。
しかし____、やっぱり緊張はする。
(頑張って、やれることはやろう。)
静かに、心意気を固める。
すると、エレベーターのドアが静かに開いた。
試験会場の階。ついに____、ついに。来たのだ。夢へと、また一歩を踏み出す。さぁ、進もう。
『試験会場』と書かれた紙が貼っていた。その通りに進み、ドアをコンコンする。中から、「どうぞ。」という声が聞こえたので、「失礼します。」といつもの調子で言いつつ、ドアをがチャッと開けた。
中には、和やかであるが、緊迫した雰囲気が漂っている。面接官の方々も表情は柔らかいが、見定める瞳を私へ向けている。ゴクリ、と唾を飲み込み、よろしくお願いします、と改めてお辞儀をして挨拶をする。
「では_____。始めましょうか。」
「はい。」
いよいよ、始まる。初めての面接が。
リラックスして、面接官を見つめる。しかし、姿勢は崩さずに。そして、言葉を待った。そして、面接官が口を開き____、
「自己紹介を、どうぞ。」
予想していた質問。あらかじめテンプレートを決めていたので、それに沿って答える。
「ええと。松坂 英玲奈です。
面接は、一回目ですが、書類審査は数回か送っています。
正直に言います、めちゃくちゃ緊張しています。
しかし、この事務所のVtuberになるのが、夢___、いいえ、なるのでこんなところで躓くわけにはいきません。
では、簡単な自己紹介をさせていただきます。
好きなものは、猫さんですね。可愛くて、癒されます。
苦手なものは、こんな緊張した場所です。すっごく疲れてしまいますので。
志望動機は、茉莉花さんを見て、書類審査で折れていた私を支えてくださったので、その時ふと思ったんですよ、私も、希望を届けたい、と。
元々は、推してみたい、と思っていたんですが、今ははっきりとしています。
希望を、届けるためです。
Vtuberではなくても、希望を届けることはできますが、この事務所ではなくてもできますが______。
この事務所でしか、できないことがあります。
茉莉花さんと会うこと。そう、推し活です。
希望を届ける、推し活をする。それが、私がこの事務所に入ろうとする理由です。」
まっすぐと面接官を見つめながら、はっきりとした口調で話す。
(思ったよりも、緊張は少ない。)
よかった、落ち着いている。
この調子で、面接を潜り抜けよう。
そして、再び口を開いて面接官は私に問う。
「この事務所に入って、何をしたいですか。」
うーん、と悩む仕草を見せつつ、頭を回転させて答えを思い浮かべる。
「そうですね、やっぱり推し活と、メンバーの方々とコラボすることです。
それと、アイドル活動をしたいです。
ゲーム実況で、マイ◯ラをしたいです。」
と、具体的な事例も出しながら淡々と話す。
あらかじめ、なぜVtuberになりたいかを頭の中で構築しているので、それに言葉を足せばこの問には答えられる。
「メンバーとどう接しますか。」
来た。
私があらかじめ考えていた、かなり重要な質問。
これに関しては、ガッチガチに考えを固めていたので、それにプラスアルファで答えるだけ。
面接官に、私の情熱が伝わるくらいの熱をともした瞳を向け、まっすぐ射抜くように顔を見て、
「仕事上ではなく、友達、親友になりたいです。プライベートでも会えるような関係になりたいですね。ですが、ちゃんと仕事をしている時は切り替えをします。」
と、ごくごく真剣に、真面目に答えた。
__と。そんな感じで。
面接の終了時間が迫る。
どうだろうか。
爪痕は残せただろうか。
それはわからないが。出し切るものは全て出し切るという感覚で喋っている。
▶︎〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
投稿遅れて、すいません。
ちょっと、まぁ、色々……。
いやっ、ちゃんと執筆はしてたんです、でも、どう話を伸ばそうか考えてて。
すみません、もっとうまく執筆できるように頑張ります!はいっ。
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エルフがVtuberになった!? @_yanana_
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