第4話生配信ってマジですか
結界の外には馬鹿みたいな大きさのドラゴンが居た。
鱗は赤黒くなんか黒いオーラを纏っている。
やっぱ帰ってもいいかな?
「ケイン様どうかご武運を」
駄目ですか
「ああ、必ず勝ってまたここに戻ってくることを誓おう」
「お前が最も強い者か?」
「いかにも、俺は神皇騎士代十席光焔のケインだ」
「そうか、ならば貴様を今から民衆の目の前で叩き潰しその絶望を楽しむとするか」
こいつ性格悪すぎだろ。
俺一人だけを呼んだのはこのためか。
でもどうやって俺を民衆の前で叩き潰すんだよ。見えないだろ。
「これは契約である、我は貴様との戦いが終わるまでは後ろの者達に危害を加えないことを誓おうその代償として貴様との戦いの様子を後の者達に見届けさせる」
そうか契約か。
でも断ってもいいことなさそうだしそれに俺の活躍を国民に見せつけられるのなら願ったりかなったりだ。それに俺にも有利だ。
「いいだろう」
「それならば今より戦いを始めるとするいつでも切りかかってくるといい」
「そっちからは来ないのか?」
「我から行けばあまりにもあけっなく終わってしまうがために先制攻撃を許したのだ、我の気が変わらぬうちにかかってくるといい」
お言葉に甘えるか。
俺が聖剣のような見た目のゾディアを振り上げると同時にゾディアが眩く光り始めた。
ゾディアが放つ光が頂点に達した時。
「ディバイン・スラッシュ」
集約した光が悪しき者の命を刈り取らんと解き放たれた。
「グロウ・ スケイル」
解き放たれた希望を絶望に染め上げんと闇の波が押し寄せる。
2つの技がぶつかり合い空間が揺れ龍が怯んだ。
龍は相手が神皇騎士が一人であり更に末席であったことからここまでの威力の技を出せるとは予想をしていなかった。
龍が見せた一瞬の隙をケインは見逃さない。
「ジャッジメント」
ケインがゾディアを地面に地面に突き刺すと同時に龍の真下から巨大な光の剣が突き出され龍の左足を斬り裂いた。
「小癪な」
二撃目に本命を隠していると思っていなかった龍は更に怯む。
そこを畳み掛けるようにケインは技を繰り出していく。
「レヴァイン」
一瞬で龍との距離を詰めて斬りかかろうとしたとき。
「レイブン・クロー」
赤黒く光る龍の爪が剣とぶつかり合う。
「全力で足掻け小僧、正面切って捻り潰してくれる」
こうして俺と龍との戦いが始まった。
1時間後そこには左腕を切り飛ばされ虫の息になった俺がいた。
痛てー
マジ痛い
死にそう
血出しすぎて目見えない
立つことすらかなりキツイ
帰りてー
「もう終わりか?」
勝手に殺すな
「まだだ、まだ俺はお前の首を跳ね飛ばしていない」
「もはや立つことすら禄にできまい」
「それでもだ、俺は騎士だ、俺の大事な人達に悪しき者が近づくのならば、それを跳ね除けるまでこの命尽きようとも立ち向かわなければならない、あいにく俺には守るものが多いんだ」
決まったー
これは流石に決まった
「ならば次の一撃で貴様を葬ってくれる」
こいつは気づいていない。
俺のゾディアの能力に。
俺のゾディアはまさに俺にピッタリの能力を持っている。
それは使い手が他人から讃えられれば讃えられるほど、羨望の眼差しを向けられるほど、
誰かから憧れられるほど力を増す。
聖剣のような見た目からは想像できないほど卑しい能力だ、だが俺には都合がいい。
俺と龍の戦いが民衆に見られているなら今の俺の言葉は効果てきめんだ。
ゾディアから溢れんばかりの力が湧いてきた。
こいつは今味わったことないほど使い手が多くの賛美を向けられていて興奮している。
その熱が俺にも伝わってくる。
この熱を一撃に込める。
ここで仕留める。
「デスパイア」
闇が俺を葬らんとしたその時
「アスパイア」
渾身の一撃を放つ
その技は空間をいや、世界を切断した。
カッコつけて英雄ぽいことして大怪我負ったら周りの人達が過保護になりました @mocha555
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