第3話泣くなよ俺がまだ泣いてないんだから
厄災級侵入者が現れたという報告を聞いた瞬間明らかに周りのの顔が絶望に染まった。
侵入者は基本的にいくつかの段階に分かれている
S級 A級 B級 C級 D級 E級
この内言葉を喋れるS級を厄災級という
厄災級は歴史上4回確認されている。
そのどれもが多くの被害を出したものであり神皇騎士でも複数人ではないと敵わないとされている。
そんな存在が前線から遠く離れた王都の目の前に現れた。
考えられる理由は2つ別のストレンジャーによってここに転移されたかイレギュラーか。
イレギュラーとは極稀にストレンジャーが発生しないはずの地域からストレンジャーが生まれてしまうことだ。
大抵はE、D級なので大したことにはならないはずだ。
だが考えてもしょうがない厄災級ということは何か言葉を話したという事だまずは何を言ったのか聞かなければならない。
「ストレンジャーはなんと」
「最も強いものを太陽が頂点に来るときまでに一人連れてこいと」
………
俺じゃね?
だって他の神皇騎士みんな前線にいるし
しかも太陽がのぼりきるまであと三十分位しかないし
どうしよう流石に俺でも一人で勝てる気はしない。
でももし戦わなかったらおそらくストレンジャーは王都に破壊の限りを尽くすだろう。
そうなっても生きていられる自信がない。
それにここで逃げたら俺が今まで積み上げてきた名声が全て無駄になってしまう。
やるしかないか。
ここで逃げてこの先馬鹿にされながら生きるくらいなら戦って歴史に残ったほうがいいに決まってる。
歴史に残るほどこの世界が長続きするか分からんけど。
「俺か」
「現在他の神皇騎士にも伝令を届けておりますが間に合わないでしょう。
そうなれば必然的にケイン様にでていただくしか」
「そ、そんなの嫌だ。そんなことしたらケインが死んじゃう!」
「そうです!先輩がわざわざ死にに行く必要なんてないです!」
「そうだよお兄ちゃんはいっつもみんなを守るために頑張ってるんだから今日くらい他の人に任せようよ!」
「それはできない。俺が神皇騎士である以上責務は果たさなければならない」
行きたくねー
その後泣きじゃくる三人をなんとかなだめて俺は王都の結界から外にでてストレンジャーと直接対決をすることになった。
俺が泣きてーよ
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