第2話俺は人気者
「起きなさいケイン今日は私と稽古するって約束したでしょ」
ドガッ
そんな声と誰か人が飛び乗ってくる衝撃とともに俺は目を覚ました。
というか何でこいつは俺の部屋に勝手に入ってきてるんだ犯罪だろこれ誰か騎士呼んでこい。
………
そういや俺達騎士だったわ世も末だろこれ
いや世も末だったわこの世界割とピンチだったわ。
「まだ朝日が登りかけなんだけどエリス」
「何言ってんのよケイン、私は一刻も早くあなたと同じ神皇騎士にならなくちゃ行けないんだからそんなこと言ってられないわ」
「エリス、俺久しぶりに前線から帰ってこれたからもう少し休んでたいんだけど」
「確かにそうね、なら私も一緒に寝て疲れを落としてあげるわ」
「よし、稽古に行こうか」
そんなこんなで俺はエリスと朝の5時から稽古をするようになった。
「ハァハァハァ結局1本も取れなかったわ」
「これでも神皇騎士だからね」
「ねぇどうしてあなたはそんなに強くなれたの?あなたと同じ時期に騎士団に入って長い時間あなたと過ごしてきたけどあなたと私の差は開く一方でいつまで経ってもあなたに追いつける気がしないの」
エリスはまるで捨てられた子猫のような目をしながらそんな質問を俺にかけてきた。
「それはもちろん大事なもの(プライドと名声)を守るためだ」
エリスを見つめながらそう返答した。
決まったな。
「だ、大事なもの(私)」
なぜかエリスの顔がみるみる真っ赤になっていった。
しばらくお互いに沈黙が続き気まずい雰囲気が漂ったその時だった。
「ケイン先輩ー」 「お兄ちゃんー」
俺を呼ぶ新たな声が聞こえた。
「メイとアルじゃないかどうしたんだ。」
「いやー泥棒ネコのエリス先輩とケイン先輩がなんかよくない雰囲気だったんで話しかけちゃいました」
「お兄ちゃんが私以外の女の子と話してるからつい話しかけちゃった」
そんな意味不明な言葉を並べながら後輩のメイと妹のアルが話しかけてきた。
メイを含め俺の家族はみんななぜか俺のことを心配しすぎているため慣れているが
なぜアルがアリスを泥棒ネコ呼ばわりしているのか俺にはよくわからなかった。
「ど、泥棒ネコですって!」
アリスは自分が泥棒ネコ扱いされたのに怒って顔を真っ赤にしている
「今日はゼン先輩は一緒じゃないのか」
いつも俺が前線にいる時はアリスとアルとメイとゼン先輩の4人でいるらしい。
俺の前ではみんないつも言い争ってばかりなのでなぜいつもみんな一緒にいるかわからない。
「ゼン先輩は今王城に行っています」
「何かあったのか?」
「王女殿下がお兄ちゃんに会いたいって言って聞かないから今ゼン先輩が迎えに行ってます」
「俺が王城に行ったほうが手っ取り早かったんじゃないか?」
「疲れてるお兄ちゃんに面倒をかけたくなかったそうです」
面倒をかけたくないなら来ないでほしい
そんなふうに今日もまた休めないのかと思っていたその時だった。
轟音とともに地表が大きく揺れた
何が起きたのか戸惑っているうちに伝令騎士が焦った様子で俺に話しかけてきた。
「城壁の兵より通達ですたった今城壁の外に厄災級侵入者(ストレンジャー)を確認したとの報告です!」
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