自主制作アニメ3作目の制作あとがき

キュッチャン

『東部第二連邦高等女学校の日常』仮想OP「ラッシュアンドバレット」あとがき

ついに完成したので誰か見てくれ。

https://www.youtube.com/watch?v=KVi7av1Da0Y

https://www.nicovideo.jp/watch/sm44127834


小説本編はこちら

https://kakuyomu.jp/works/16817139555146773141

文中に出てくる前作(公開順では前々作)グレイブルはこちら

https://youtu.be/06EV3NEiUf4

https://www.nicovideo.jp/watch/sm39616874


・『東部第二連邦高等女学校の日常』という作品について

小説本編のあとがきでも書きましたが、元々BMPに乗ったやさぐれた武装JKというワンシーンのイメージから始まった話です。


イメージソースはメタルマックスやクロマティ高校、STALKERなどなど。

上げるときりがないというか、これまでの人生で見てきたもの全部が元ネタですね。

まともなJKの作品はあんまり見たことがないのではっきり言って女子高生要素はないです。

でも男だと華がないからね。


ポストアポカリプス世界で傭兵+スカベンジャー的なことをするフォーマットは個人的に大好きなんですが

考える作品がほとんどこのフォーマットなのでわざわざ新作を作るまでもないなぁと思ってしまったりする。

有名作家でも「俺の作品、元軍人が事件に巻き込まれて活躍ってものばっかりだな」とか思ったりするらしいのでまぁそういうもんなんでしょう。

主要キャラ5人はちょっと人数多くて演出に困るよ。


注意:これ以降いろんな表現で大変だったと言ってるだけです。


・制作工程について

絵が描けないし構図も描けないので文字で情景を説明する字コンテを作成して

それを元に素材とシーンを作る形式でした。

体調や仕事のあれこれ、キャラモデルのクオリティの問題で製作開始から3年かかるという事態になってしまった。

関係者の皆さんにはご迷惑をおかけしました。

人間キャラ主体の動画はもう二度と作りたくないと思うが、多分そのうちまた作ることになるんじゃないかな。



・動画全体について

当初はキスダムのOP曲で作るつもりだったが、作る以上どうせなら著作権クリアしたいのでオリジナル曲に。

歌唱担当のはらもりよしなさんは、キュッチャンの出した適当な募集に連絡していただき大変感謝とともに、

制作遅延をただただ詫びるのみ。すまねぇ。

作詞作曲はグレイブルに続きstorchPさん。今回はちょっとキュッチャンのコミュニケーションスキルが足りず悔やむ点があった。

作詞も作曲も出来ないし音楽の知識もないので要望を伝えるのにも苦労する。

いつかDTMもできるようになりたいね。


当初はほぼフルアニメーションの予定だったが、制作期間が長引きすぎたため静止画やモーションを省いたシーンを増やした。

いつか再挑戦したい。


失敗したと思っているのは、カット単位でネタを出して行ったので動画全体としての一貫性や自然な繋がりがなくなってしまったこと。

ある程度カットの撮影が終わってから繋いでみてみるとなんかチグハグだぞ?と気づいたのでとんでもないことになりました。

なまじグレイブルの時はうまく行ってしまったので気づくのが遅くなり悲しみ。


・24fps

24fpsで動画を作っていますが、

「実際の視聴環境でyoutube動画が24fpsで再生されることってまずないんじゃないか?」

という疑問に途中で思い至りました。

基本的には視聴環境でフレーム補間が入るわけで、それなら60fpsで最初から作った方が自然になるのでは?という

自分だってyoutube見るときにいちいちモニターを映画モードにしたりしないわけで・・・。

でも60fpsにするとレンダリング時間がほぼ倍になるので困る。

30fpsがちょうどいいのかな。


・歌詞表示について

今どきのボカロMVみたいにもっと派手に演出しようかと思ったりもしたけど、

動画と派手な歌詞表示を一緒にやるとうるさそうだなというのと、

単純に一文字ずつアニメーションを設定したりする作業に恐れをなしてやめた。


・コスト、リソース、それが全て

お金自体はそこまでかかってないけど(かかってないわけではないし、総額で考えると普通に1年分の可処分所得が消えてそうな気もしてきた)人的リソースが自分一人なので、

いざ動画を作る段階になって結局全てが制作コストに縛られていった。

構図やレイアウトも最良のものを目指すというよりは、アセットの出来の良くない部分を隠すことに終止している部分がある。


・制作期間

正確なところを覚えてないですが、だいたい2022年6月頃に始めて、2024年9月21日に完成しました。

とにかく最後までついて回ったのがキャラクターモデルのクオリティでした。

キャラクターモデルが出来ないことには撮影は一歩も進まない、しかし制作が進むうちに技量も上がって目も肥えてくる、初期のモデルに不満が出てくる・・・。

あとは撮影中に融通の効かない部分が出てきたりする。

そんなわけでカットごとにキャラモデルに更新が入ったりしています。

キャラモデルに限らず初期のカットに不満が出てきたらできる範囲で手直しや後々身につけた技法を入れるという形に。

それでも限界があるので映像的に統一感がちょっと薄いかもしれない。


・BlenderオンリーとBlender+UEの違い

前作『重機動砲兵グレイブル』の時はBlenderでモデルとアニメを作ってUE4でレンダリングしていました。

この方式の良いところはとにかくいい感じの見た目を短時間で出力できることです。

逆に今回採用しなかった理由は

・操作性

・データのやり取りの問題

・アニメーションの位置調整やUE上でのアニメーション作成がしづらい。

UEを使いこなせていないためとも言えますが、どうしてもBlenderに比べると操作が煩雑というのはどうしようもないところです。

逆にパーティクルや流体シミュレーションはUEのほうに軍配が上がる気がします。

レンダリングエンジンだけUEを使えたら最高なんですが、現状シーンまるごとをUEに持っていく方法がないので無理でした。


・Blenderの流体シミュレーション

お前一度もうまくいったことないやんけ。

硝煙やタバコの煙をシミュレーションするときはリアルサイズではなく、

サイズを過剰に大きくしてシミュレーションするとうまくいく場合があるらしい。

たとえシミュレーションがうまくいってもマテリアル設定もうまくいかないので許さんよ。


・キャラクターモデルについて

アニメ調のキャラクターモデルがどうやっても不気味なものにしかならずセミリアル調でやっていた頃もありました。

ロボコップ2号機の開発工程のような惨劇が繰り返された挙句、トゥーンシェーディング周りの知識を得たことでようやく現在の形へ。

各種チュートリアルに感謝。

他の項でも書いてますが、制作期間3年のうちの大部分はキャラクターモデルの制作期間です。

銃なんか慣れてきて最終的に2日で大体作れるようになった。

キャラクターデザインも思いつかなかったり、3D上で実装可能な物という制約がついたりでずいぶん苦労した。

いままでメカのことしか考えていなかったことを痛感。



・Blenderのバージョンアップ

3.6の頃に作っていたら4.0が出たのでバージョンアップ。

動かなくなるアドオン、動かなくなるセルルック陰影表現。

死ぬかと思った。

作ってる間に4.1や4.2が出たけど既存の制作カットとの整合性や上記問題の再来を恐れて更新せず。


・作業見積もり

前作『重機動砲兵グレイブル』の際は、なんだかんだ大体半年ぐらいで完成したので今回もそのつもりだったら全然そんなことはなかった。

ずっとメカばかり見てメカばかり作っていた奴にアニメ調の女の子を作るのは大変だった。

字コンテ時は良さそうに見えたカットが実際に完成すると微妙だったりして没にしたりすることも多く、作業見積もりが崩壊した。

とにかくメカの格好いいシーンだけ作ってたら完成するグレイブルとは様々な点で想像以上に違いが有った。

シーンごとの自然な繋ぎというのは要研究だと作り始めてから気づく。

次回はもっとコンテ段階での練り込みをしていきたい。


・DaVinci Resolve(動画編集ソフト)

DaVinci Resolveは良いぞ。

Adobeが嫌いなのもあってDaVinci Resolveを採用しました。

Adobe製品に比べるとシェアが少ないのでプラグインやプリセットやそもそものチュートリアルが少ないというよくある負の循環がありますが、ソフト自体は優秀。使ってて落ちたことも一度もないし。

エフェクトがレイヤーベースではなくノードベースなことには個人的にノードベースが苦手なためちょっと思うところはある。

単純なエフェクトについては標準ライブラリが必要十分なので今回の動画ではそこまで困らなかった。


・LUT(画像後処理)

今回はBlenderでトゥーンシェーディングだったので、DaVinci Resolve上でLUTをつかって色調補正を行いました。

一括で色調補正をかけるので統一感も出るし、アニメ調の見た目を崩さずにリッチな見た目になったかなと思います。

詳しいことはまったくわかりません。プレビュー見ながら「これがいいかな」って感じで選んでます。


・各キャラクターについて

・部長について

タバコ吸ってる子。

キュッチャンのヒーローはたいていタバコを吸っていた。時代だね。

キャラクターとしての部長は、キュッチャンの脳内の住人をただ女性にしただけというとんでもなく書きやすいキャラでした。

この辺、過去何作か作った結果、"主人公らしい主人公"を作ろうとしても書いてて限界が来るという教訓を生かした形です。

動画上でも結構見せ場がある人。


・新入りについて

SVUを持ってる子。

新しい教訓として、寡黙なキャラは扱いづらいというのを足すべきだと思いますね。

とにかく動かしづらかった上にキャラ掘り下げ回も没になってしまったためどんどん影が薄くなってしまった。

悲しみ。


・メガネについて

メガネの子。

銭ゲバ。

大変扱いやすいし話の発端としても使いやすいキャラになって嬉しい。


・PP

BMPの操縦してる子。

実のところ未だにキャラが定まっていない節がある。

ある意味新入りよりもキャラ付けという点では悩んでいる。


・ストレロクというやべーやつについて

BMPの砲手をやってるAK74Uを持ってる子。

ストレロクは元々BMPの砲手(=ストレロク)として設定されたキャラでした。

ところが名前繋がりでSTALKERネタをやった途端キャラが勝手に動く動く。

PPの2Pキャラみたいな立ち位置だったのに自力でキャラを確立していきました。

制作当時のキャライメージなどを今見ると笑っちゃうぐらい違う。

ぞんざいな初期設定の復讐かのように、動画向けのキャラデザインではコストを上げてきました。

そんなキャラデザにしたのは自分ですが。


-ここから未登場-

・長岡

登場回で死ぬ予定だったけど書いてて好きになったので生き残った人。

余力があれば登場させたかったが余力がなかったのと、長岡を出す以上、笹嶋たちも出さねばと思っていたのでその点でも無理だった。

黒髪ロングって3Dでどうきれいに見せるんだろう。


・笹嶋

設定上キャラモデルの流用が効かない体型なので、制作コスト的に出せなかった人。

ロシアのオバちゃんというイメージのキャラ。太いぜ。


・藤山

出すとしたらメガネとキャラデザが被るので困る人。

本編中では全然活躍されられなくてごめんねと思っているキャラ。


・山城生徒会長

出すとしたらキャラモデルに結構悩んだ可能性のある人。

キャラデザ自体は決まっているのだが可愛く作れるかは別の話という意味で。


・藤崎

生徒会長と一緒に出したかった人。

キャラ的には結構好き。

出すとしたらこちらもキャラデザに困りそう。


・ダブりの平井さん

この人と殴り合ってた回のどうでもいい感じが好き。

乱闘シーンを入れたくもあったが工数的に出しようがなかった。

乱闘シーンのモブ作るだけでかなりつらそう。

北斗の拳のデビルリバースみたいなイメージの人。

動画上の出番も北斗の拳OPのラストのデビルリバースパロディな予定だった。


-ここまで未登場-


・BMP-1。帯に短し、たすきに長し。

BMP-1は武装的にも装甲的にもちょっと中途半端で作中持て余し気味なのですが、見た目が好きなんだよね。

後々になって書いてる最中に「BTR-70ぐらいでも良かったなぁ」と度々思いました。

あとBMPを運用できる奴らは別に貧乏ではない。割りと高コスト。


・各キャラモデルについて

・部長

制作前からキャラデザが一番しっかりと決まっていた人。

納得できるモデルができるまで実に1年以上かかっている。実質制作期間の殆どは部長のモデル作成期間だった。

(5回ぐらい作り直している)(他のキャラは部長の3Dモデルを元に作っているのである程度工数節約できた)

デザインとしては黒髪ロングにするかポニーテールにするかで悩んだ程度。

(デザイン上長岡と黒髪ロングが被る+作りやすさの観点でポニーテールに)


・新入り

髪の毛の色の問題がなかなか解決しなかった人。最終的にはなんとかなってよかった。

本編ではキュッチャンの力量的に扱いにくいキャラになってしまったのが悔やまれる。

デザイン的にも結構苦戦した。

髪の影がジグザグになって見栄えが悪いのでキャラデザインを変更する羽目になるなど最後まで泣かされた。

そんなわけでちょっとキュッチャンの想像していたデザインとは違った見た目になってます。


・メガネ

髪型を三つ編みにするかで悩んだけど結局楽な方を取った。ひどいぜ。

キャラデザの方針は「モブっぽい人」。


・PP

一人だけ戦車兵用ヘルメットを被っているのでキャラデザがたいへん楽だった。ひどいぜ。



・ストレロク

顔の造形にも手を入れたし、髪型にも悩んだし、ミリタリーポンチョ(プラシパラトカ)は面倒くさいしと大変だったキャラ。(アフガンストールは諦めた)

顔は斜めからの角度がいい感じに出来た。と思う。


・モブおじさん

できれば作らずに済ませたかったが映像上全く登場させないのも無理だったので渋々作られたオッサン。

イメージはゲーム版STALKERのバンディットや野良ストーカーたち。

コンテ上ではもっと出番があったが、動画中では撃たれてるだけの被害者みたいになってる。


・各シーン

・廃墟の街

「ポストアポカリプスだぜ」という前提説明のシーン。

当初はもっとカットを細かく切ったり、俯瞰したりする予定だったがコスト的に断念。

最初は有料素材を使う予定だったが結局自作に。

個人的に作っててテンションも上がらなければ作業自体も大変な上に見た目がいい感じにならないという苦しい部分だった。

中央の高いビルは東西冷戦時代に建てられた張りぼてのビル。

設定としては張りぼてのビル街のランドマークなのだが、

ビル街を作るとごちゃごちゃしているだけでいい感じにならなかったのでこのビルだけにした。

本編執筆中にも存在の設定はあったのだが、とくに話に絡むものではないので文章中では未登場。


・ロッカーに立てかけられたAK74

一旦はボツの予定だったが再登用された。よかったね。


・学校教室

尺稼ぎに学校らしいシーンも入れておくか・・・校舎全体は面倒だな・・・

ということで作られた教室シーン。

これも作ってて全くテンションが上がらないので作業量はそれほどでもない割に大変だった。

なんだかんだきれいに出来上がったので満足。


・BMPのキャタピラのアップ

場面転換に合わせて履帯を回すというカットを用意したが、

後半のシーンが改変されたので没になったものを再利用。


・走るBMPにのった部員たち

ここもカットを区切ったりアニメーションさせる予定だったが工数的にキャンセル。

見栄え的に完全静止画はまずいという事になりやっつけで動く事になった。


・タバコを吸う部長

手の作りが悪くてまじまじと見られると困っちゃうのにこのアングル。

ちなみに携帯灰皿などは使っていないので吸い殻はその辺に捨てている。迷惑だね。

でもポストアポカリプスだからよ・・・

このカットも静止画の予定だったがちょっとだけ動くようにした。


・街を歩く部員たち

下校途中の寄り道みたいなイメージ。


・降り注ぐ紙幣とメガネ

かなり早くから決まっていたシーン。

当初はメガネは降り注ぐ紙幣の中でスキップしている予定だったがコスト面と構図として弱いと思ったので変更に。

今どきこんなにメガネが光ることある?

なお動画公開に時間がかかりすぎて、作ってる間に新札が発行されてしまった。

メガネの夢のシーンなわけですが、動画中では唐突感が出てしまったと公開後に反応を見て気づく。

でもメガネのキャラ的にこの内容しかありえないと思うんですよ。


・部室シーン

もっと苦戦するかと思ったらやってみたらなんとかなったシーン。

ガレージの一部を居住スペースに改造している、この部分は畳にしたかったがテクスチャの都合で断念。

設定上、4人分のスペースしかなかったところに新入りが来ているので若干窮屈な空間になっている。

レイアウト上もここに5人入れるのは無理があった。

このシーンは何度か作業進捗を上げていて、その時にもらったレイアウト案を採用して作り直している。


・BMP車内のシーン

このアングルの写真がなかったので動画に一瞬映るブレブレの画像をもとに作った。

椅子はあとから見つかった資料で形状が違うことがわかったが、手遅れだし、どうせほとんど見えないのだった。

もっとペリスコープからくっきりとした光で目元だけを照らしたかったが方法が分からず現在の形に。


・BMPの走行シーン

本当はこのくらい全編動かしたかった。このシーン自体は格好良く出来たので気に入っている。

排煙や砂煙は流体シミュレーションがうまくいかず断念したので流体シミュレーションのことを恨んでいる。


・危険地帯を歩くストレロク

当初はアフガンストールをおろすシーンなども予定していたが大変なのでやめた。

結局"貨物駅"のシーンと統合してコスト削減。動画の繋がり的にも良かったんじゃないかな。


・"貨物駅"

いざ作るとなると鉄道関係の資料が門外漢のため探すのに苦労した。

ロシアのサイトで資料が見つかり一安心。

ちなみにこの二つのシーンは草オブジェクトが大量にあるのですごくレンダリングが重かった。



・AKの連射シーン

思ったよりあっさりできたシーン。

薬莢のアニメーションはなんと手動。

実銃の射撃映像を見ていると空薬莢が前方に排莢されていたのでそういう感じにしたが、

感覚的には後方に飛んでいきそうなのになと思っている。

(リフレクターがついてるのだろうか)(動画によっては普通の後方に飛んでるのもあるなぁ)


・戦闘シーン(AK射撃シーンから排莢アップまで)

結局この部分が静止画だとあまりにもつまらないだろうとアニメーションにした・・・。

血糊は流体シミュレーションがうまく使えなかったので、

赤いポリゴンをパーティクルで放出するという方式に。

コンテに「戦闘シーン」とだけ書いてあり、あとになってたいへん困った。

頭の中にあるレイアウトが3Dでうまく出せなかったり、後に出てくるAH-1戦のシーンのために尺を削られたりしている。


・AK排莢カット

煙シミュレーションはオブジェクトスケールを10倍して計算させたほうが良いという話を思い出して試してみた。

尺調整のためのカット。

最後になって流体シミュレーションとちょっとだけ和解できた。


・対AH-1

制作最終盤になって他に映像が思い浮かばなかったので初期構想から復活したシーン。

小説本編でもAH-1と戦うボツ回があったのでそのシーンの映像化になっている。

AH-1対BMP-1は相手にならないだろうという思いはキュッチャンにもある。

昔のアニメではよくアパッチとかが主人公に撃墜されてたのでそういうものへのオマージュだったりもする。

機関砲を受けて穴が開く兵員室のカットも考えていたけど高コスト過ぎてボツに。

ちなみにAH-1はミサイルとロケットを撃ち尽くした帰りなので機関砲しか残ってない都合の良いシーン。

当初はかなり尺が短かったので全てが超高速だったため、ジリジリと他のカットを短くしたりして尺を増やしたがそれでもまだ速い。

AH-1戦の一連のシーンは一括して作られているので調整のたびに長いレンダリングが有り、面倒でもバラして作ったほうが良かったかなと思っている。後の祭り。

最後に作られただけあって出来自体は気に入っている。現時点での集大成。


・ボツになったシーン

・対UH-1

ストレラ2のランチャーはそこそこちゃんと作ったのにアングル的に一切見えなかった。

ヘリは最初AH-1の予定だったがAH-1対BMP-1は相手にならない気がしたのでUH-1に。

絵にしてみたら想像以上に洒落ならない絵面になってしまった。

このシーンだけバッドエンドルートのイメージ。

結局初期案のAH-1との戦闘になった。


・モブおじさんが大挙して迫って来るシーン

戦闘シーンの一部として制作したがイマイチだったのと、その後のシーンとの接続がうまく思いつかなかったのでボツに。

・屋内戦闘

格闘シーンとか作りたかったけど難しいのでボツに・・・。


・BMPの前に全員集合

このカットで動画を終える予定だったが、AH-1戦が尺を食いつぶしたのでボツに。

そのためもあってPPとストレロクの登場シーンが少なめになってしまった。


・3Dモデル

・AKS74U

最初期に作ったモデルを使う予定だったが、修正不能な不具合を発見したので結局作り直した。

この動画のためにAKばかり何度も作っていたのでどんどん工程が洗練されて行った最終形。

(3DCGを始めてからAKだけで6丁ぐらい作っている気がする)


・AK-74

AKS74Uから部品流用がほぼ効かないことにがっかりしてかなり後になるまで手を付けていなかった。

制作開始が遅れたことでクオリティは良くなったと思う。


・MP5

サブモデルがいっぱい有って資料がこんがらがっている。めんどい。

そういうわけで、設定的にもメタ的にも出所のわからないパーツが組み合わさっているサブタイプ不明のMP5。

一代目モデルは直すより新しく作った方がマシというレベルで出来がいまいちだったので二代目を作った。

AK系に比べてディティールが薄いので作っていて不安感のある銃。


・SVU

実銃はごく一部で採用されてるだけなので資料が少ないのだった。

ストックは元のものだと新入りが持てないので肩に担いで使う感じに変更した。

(それでも実はうまく持ててない)

ブルパップ式は3Dアニメだと使いづらいね。でも好き。

これも一回作り直している。


・マカロフPM

作ってみると意外と面倒な形をしていた。

まじまじと見てみるといいデザインの銃だと思う。

特にフロント部分の曲線が好き。作るのは面倒。

最終的にPPの戦闘シーンが没になったため未登場。


・ストレラ2

対空ミサイルランチャー。元々BMP車内に残っていたもの。

ボツの予定が復活した。


・56式チェストリグ

実物は無限在庫でおなじみ56式チェストリグ。

作中世界でも無限在庫状態でそこら中に有るという設定。

作るのも面倒で動かすのも面倒だった。


・SVU用チェストリグ

探した限りは実在しないようだが、そんなことある?

SVU・SVDマガジン用弾帯は存在するのだが、

腰の横に吊るす形式のためスカートと干渉するので採用しなかった。


・部長のスカート

ロングスカートはアニメーションが大変なのでやりたくなかったが結局諦めきれずにロングになった。

案の定ポーズに制約が出てしまった。


・BMP-1

主人公たちの一人だと思って結構頑張って作った。今回のモデルは3代目。

EEVEEレンダーだと質感がうまく出なくて困った。


・UH-1

後々使い回すことも考えてちょっと頑張って作ったが、実際の動画では全然見えないのだった。

最終的に登場シーンもろともボツに。


・AH-1

出すんなら最初から作っとけばよかったよ。

1日半ででっち上げた。


・無線装備

小説本編では無線を携行しているが映像では色々有って省略。

ソ連軍は兵士単位の無線装備を持ってないので資料がなかったとか、

無線のコードの表現が動画では苦しいとか、そういう理由。

無線機自体は作ったけど動画には登場しない。


・背景類

廃墟のビルやらバラックやら色々作ったけど半分は没になった。


・制作後記の後記

思い返してみると動画のコンセプトや演出方針を最初に何も決めていなかったのがたいへんまずかった。

3年もずっと作ってると、逆に作ってるのが普通になってきてしまった。

ようやくひと段落ついたので当分はインプットの時期だと思います。

ずっと制作をしているとインプットが枯渇してきてネタ切れに苦しむし、今作ってるものが正しいのかわからなくもなるので、

できればコンスタントになにかインプットしたほうがいいんでしょうね。

インプットがあっても何が正しいのかはわからなくなりますが。

そのうち今度はロボット物とかスペオペとかパワードスーツ物もやりたいなぁと思ってますが、いつできるとは言わないよ。

真面目に書こうとすると設定でがんじがらめになって進まなくなる悪癖がある。


最後まで読んでくれてセンキュー。

動画の感想もできたらちょうだいね。

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自主制作アニメ3作目の制作あとがき キュッチャン @kyu190

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