閑話休題[結婚式]
ベトナ遺跡再封印から半月後、
何より神父に八大賢者の1人、奇跡の賢者、法王 聖クリストフ8世。後見人に一騎当
「これで2人目···っと」
「ハミルさん、コイツも地下牢で?」
「そだね。あーもう!アタシもドレス着てリズ姉様の
「しかし、どれだけ嫌われてンすか?ローディス子爵は」
「おおかた最近帝都に来た男爵家か貴族に成り上がりたい商人じゃないの?ルーク先生が元々貴族の生まれって知ってる人はそんな事しないよ。まあ、先生からそんな話しないけどね」
そこに褐色のイケメン騎士が2人をたしなめる
「おしゃべりは休憩中にしろ」
「はわっ!?フィリップ隊長、すみませんでした!」
「ハミル、今から着替えて総長の護衛にあたれ」
「へ?でも
「特等席で見に行きたく無いのか?それにソワソワして気が散っているのを見てたら士気に関わる」
「あちゃー。アリス=ハミル、団長の命により総長の護衛に行って来ます!」
アリスは着替える為にリズや式に参加している婦人達の警護をする
「あ、ハミル先輩」
「
「私は調理場の手伝いと監視です。もしかしたらですけど料理人や給仕に不審者が紛れてる可能性もありますから」
「そっか、休憩してる所悪いけどさ。手首に包帯巻くの手伝って」
バーニィはアリスの両手首を少しキツめに包帯を巻く、流石にドレスを着たまま帯刀する訳にはいかないので護衛のメンバーも
ボクサーや空手家が手首を
「ありがとね」
「ハミル先輩のグーパンは立派に鈍器ですからねー」
「綺麗···」
「馬子にも衣装ってヤツだ」
「誰が馬番ですか!」
いつもの調子のリズとディアナを見て護衛役のアリスとカミラは微笑ましく笑った
「あら?アリスはこっちに来て大丈夫なの?」
「フィリップ隊長の命令です」
するとドアの外から馬車の到着の報告を聞き、父であるオルレアン卿と共に神殿へと向かった
「ディアナさんって馭者も出来るのですね」
「冒険者ギルドの仕事で馬車を使う事があるからね、それで覚えたのサ。それでも···初恋かぁ羨ましいヤツだ」
「へぇ〜」
「私だって女だ、人並みに恋愛に興味あっても良いだろう」
「あの
唐突に
「そりゃあレオン先生は尊敬してるし実力も雲の上の人だよ。そうだなぁ···あの人は
馬車の後ろを警戒してるカミラが会話に混ざる
「そういえばディアナさんに懐いてる男の子が居られますよね?」
「マイトの事かい?アレは別のパーティで奴隷の様に使われてたから自由にしてやっただけだ、そのパーティは今どこの収容所に居るかは知らんがな」
一方、馬車の中では嫁入り前の
「リズ、色々背負わせて悪かったな」
「まだ私が男だったらって言いますか?」
「お前も優しい娘だからな。姉のヨハンナも
「今や
「それとルーク君とした約束だが、気にするなよ?」
「子供の話ですか?」
ルークはオルレアン家を存続させる為に
「孫が嫌がったら無理をさせんで良い、その時は家督を継げぬ有望なのを迎えるつもりだ。だからと言って親子の縁が切れる訳じゃない」
「お父様···」
「幸せに
「オルレアン卿、リズ。到着したぞ」
「さあ、行こうか」
「ええ。ディアナ、アリス、カミラ、ありがとう」
馬車から教会へ続く赤いバージンロードを地域の人々から祝福の声を受けて歩く父娘の先には普段の姿からは想像出来ないくらいに白いタキシードを着こなして髪をオールバックに整えたルークが待っていた
「オホン···新郎ルーク=ローディス子爵、新婦リーゼロッテ=オルレアン。
2人が誓う返事をする前に━━パリン━━と頭上からステンドグラスが割れた音と同時に暖かな光と優しげな声が響く
「
突然の
「ルークよ、
そう言い残すと光はフッと消えステンドグラスには何事もなく
「はっはっはっ、長い事神職に仕えておるが斯様な事は初めてじゃ。神が直に祝福したのじゃから誓いの言葉なんぞ
ルークは慌てずに
「リズ、
「え···ええ。まだびっくりしてますけど」
「動ける方は気絶した方や動けない方を椅子に座らせて下さい!」
ルークは聖堂内全体を対象に基礎魔法の
「皆様、お騒がせいたしました。この様な事態はボクも想定の範囲外でまだビックリしてます」
「普通、アレで驚かない奴ぁ居ねえよ」
(しかし、わざわざ
「話されても構いませんが黙っておく事をお勧めします。だって誰も信用しませんよ、こんなハプニング」
後に教会史の
基礎魔法しか使えない大賢者 狸穴亭銀六 @ginnrokumamiana
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