少女の願いがもたらす希望と絶望の物語。助け船はおかしな神さまで……。

この作品は、現代社会の悲しみと無力感、そして何とかして救いたいという希望の狭間で揺れる主人公の心情を巧みに描いています。おかしな神さまとの出会いと願いの結果が非常に印象的です。神さまとのやり取りが緊張感にあふれており、願いの結果が予想外であることが強い衝撃を与えます。

三番目となる最後の願いが平凡なショートケーキであることが、人間の限界や無力感を象徴しており、深い余韻を残します。カクヨムなら、こんな奇想天外なホラー話があってもよいのではないでしょうか。そう思うと、終末世界に別れを告げ、平凡な砂糖菓子が並ぶ平和な日常がやってくるような気がしました。甘ったるく心地よい風が届くホラー話をありがとうございます。